結婚式に招待されたら、ご祝儀を持参します。
そんなご祝儀袋の書き方や渡し方の基本は、ぜひ今後のために覚えておきたいですね。
そこで今回は、結婚祝いでのご祝儀袋の書き方・渡し方、袋の種類についてもご紹介します。
結婚祝いでのご祝儀袋(のし袋)の種類はどれ?
ご祝儀袋といっても、色んな種類のものが売っていますよね。
しかしその中には、結婚祝いにふさわしいものと、そうでないものがあります。
間違ったご祝儀袋で渡してしまうわけにはいきませんね。
結婚祝いに使うスタンダードなご祝儀袋の選び方、基本的な4つのポイントをご紹介します。
①婚礼用の水引は「結び切り」か「あわじ結び」
結婚祝いで使うのし袋は、水引(真ん中の飾り紐)に注目して下さい。
この水引の種類が、「結び切り」か「あわじ結び(あわび結び)」のご祝儀袋を選びます。
この2種類は、一度結ぶとほどくのが難しい結び方です。
そのため、「一度きり」という願いを込めて、結婚祝いではこの2種類ののし袋を使います。
②ご祝儀袋の色は「白」が基本
最近では、カラフルなご祝儀袋がいろいろ売っていますよね。
ですが、正式なのは「白地」のご祝儀袋です。
白色が正式なのは、「清浄」を意味しているからです。
親族や目上の方などの場合や、格式あるホテルや式場で披露宴をする場合は、スタンダードなものを選ぶことが、大人としてのマナーです。
カラフルなものやオシャレなデザインに凝ったご祝儀袋は、親しい友人だけに使うのが無難です。
③表書きのプリントは「寿」か「壽」
ご祝儀袋によって、すでに表書きがプリントされたものが売っていますよね。
結婚祝いの場合は、「寿」または「壽」が一般的です。
「壽」は、寿の旧字体です。格調高く見えますね。
最近では“Happy Wedding”という英語の表書きのご祝儀袋も見かけますね。
これは親しい友人だけに使うのが無難です。
④包む金額によってご祝儀袋を選ぶ
包む金額と、ご祝儀袋の格を合わせて選ぶのが大切です。
上のイラストのようなスタンダードなご祝儀袋は、3万円程度の額が目安です。
あまり飾り立てないシンプルなものを選びましょう。
親しい友人なら、色や模様の入ったものや、結び切りの水引がアレンジされた可愛いものでもいいかもしれませんね。
そして中に入れる金額が多いほど、袋も豪華にします。
煌びやかな松竹梅や鶴亀など、豪華でおめでたく飾ってあるものは、10万円など高額の場合に使いましょう。
結婚祝いのご祝儀袋の書き方
婚礼用のご祝儀袋を購入したら、早速、書いていきましょう!
ご祝儀袋の「表書き」「中袋の書き方」の基本を、流れに沿って解説します。
①筆ペンを用意しよう
ご祝儀袋の表書きは、毛筆か筆ペンで書くのが原則です。
うっかり忌事用の「薄墨」の筆を使わないように注意して下さいね。
結婚祝いの表書きは、濃い墨でていねいに楷書体で書きます。
②ご祝儀袋の「表書き」の書き方
水引の下に、自分の名前をフルネームで書きましょう。
このとき、「寿」の文字よりやや小さく書きます。
夫婦で連名(2名)の場合は、真ん中に夫の名前・左に妻の名前を書きます。
名字は両方につけてもOKです。
連名は3名まで。目上の人が右。 そのあとは、左へ順に名前を書きます。(友人同士なら、右から五十音順が一般的です。)
名目は、すでにプリントされたご祝儀袋を買った方が便利ですが、自分で書くなら、「寿」「御祝」「御結婚御祝」とします。
「祝御結婚」など4文字は避けるようにしましょう。
③ご祝儀袋の「中袋」の書き方
中袋の表中央には金額を。裏には自分の住所、氏名を書きます。
金額は旧字体を書くのが正式です。
各漢数字に応じた、旧字は以下の通りです。
新字体 | 旧字体 |
---|---|
一 | 壱 |
二 | 弐 |
三 | 参 |
五 | 伍 |
十 | 拾 |
千 | 仟 |
万 | 萬 |
金額の最後に「也」をつける人もいますが、正式には10万円以上を包む場合につけるものです。
ご祝儀が10万円未満の場合は、也はつけなくて大丈夫です。
④中袋に新札を入れよう
お祝い金を包む場合は、必ず新札を用います。
さらにお札はすべて、肖像画が表になるよう向きをそろえて、中袋に入れます。
あらかじめ銀行などに行って新札を用意しておきましょう。
もし、新札の用意をする時間がない場合は、一部ですが以下の方法があります。
詳しくは、以下の記事をご参照ください。
⑤中袋はのり付けしなくてもいい
意外かもしれませんが、正式には中袋にのり付けする必要はありません。
ただし市販のご祝儀袋のなかには、中袋用の封留めシールが付属されているものもあります。
これは手で簡単にはがせるものですので、使っても問題はないとされています。
⑥ご祝儀袋「上包み」の包み方
最後に仕上げです。
上包みの裏側の折り上げ方にも、ルールがあります。
ご祝儀袋の上包みの裏は、下側を上側にかぶせて折ります。
「喜びは天を向く」「幸せをもらい受ける」という意味があります。
万歳をしているように折る、と覚えるといいですね。
逆に上側を下側にかぶせると、うなだれているように見え、忌事で使われる折り方になるので注意しましょう。
最後に水引を元通りに通して完成です。
お疲れ様でした!
最後は、ご祝儀をスマートに渡す方法を紹介するね。
結婚式のご祝儀袋の渡し方は?
結婚式当日です。大事なご祝儀、しっかりと渡し終えたいですね。
渡すときにもマナーがありますので解説します。
ご祝儀を入れるふくさの包み方
ご祝儀を持って行くときは、ふくさに包んで持って行くのが正式です。
上のイラスト①~④の順に折ります。参考にしてみて下さい。
お祝い事の場合は、包み終えた最後の部分が左側にくることを覚えておきましょう。
紫色のふくさなら、お祝い事にもお悔やみ事にも両方使えるので重宝します。
受付でのご祝儀の渡し方
式場に行くと、受付の方がいますので、一言お祝いの言葉を述べます。
「本日はおめでとうございます。」
それから、ご祝儀が入ったふくさを取り出し、ふくさを開いて、ご祝儀袋を受付の人に読める向きにして渡します。
ご祝儀袋をそのままカバンやポケットから出す人もいますが、7割以上の方が、きちんとふくさに包んで持って来ているようです。
受付が並んでいても、渡す直前までふくさで包んでおくのがマナーとされています。
おわりに
社会人になると、冠婚葬祭に参列する機会も増えていきますね。
ご祝儀を包むだけでもさまざまな決まり事がありますが、基本を押さえておけば、これからもずっと役に立つのではないかと思います。
大人の身だしなみのひとつとして、正しいマナーを少しずつ身につけていきたいですね。