2023年 年に4回の土用の期間に「土いじり・草刈り」がタブーの理由とは!間日・土用殺って何?

「土用」といえば、うなぎを食べることで有名ですよね。

ではその土用期間中に、「やってはいけない」とされることがあるのはご存知でしょうか?

それは一体、どんなものが禁止とされているのでしょう?

また「間日」「土用殺」の意味についても、わかりやすく解説してみたいと思います!

スポンサーリンク

土用は年に4回ある

ねことうなぎ屋

土用といえば、夏の暑い時期に、うなぎを食べることを思い浮かべる人も多いのではないでしょうか?

土用とは、古くから季節の変わり目を知らせる大切な目印となっていました。

したがって本来、土用とは、春夏秋冬で年4回「土用」があります。

四季と土用の図

土用は、立春・立夏・立秋・立冬の直前の、約18日間を指します。

4つの土用はそれぞれ、「春土用」「夏土用」「秋土用」「冬土用」と呼ばれています。

土用の意味や由来の詳細については、以下の記事にまとめています。

スポンサーリンク

2023年の土用はいつ?

壁掛けカレンダーのイラスト

2023年の土用の期間は、このようになっています。

冬土用2023年1月17日(火)~2月3日(金)
春土用2023年4月17日(月)~5月5日(金)
夏土用2023年7月20日(木)~8月7日(月)
秋土用2023年10月21日(土)~11月7日(火)

春夏秋冬の土用のそれぞれ「食べるもの」については、以下の記事にまとめていますので、ぜひご覧になってください。

スポンサーリンク

土用期間に「やってはいけない」こととは?

苗を植える子どもの手

昔から、縁起を担いで「土用期間中は禁止」とする風習がありました。

もちろん、現在これらは、”絶対にしてはいけない”というわけではありません。

一体どんなものが禁止といわれているか、まずは見てみましょう。

①土を動かすこと(土いじり・草刈り・地鎮祭・井戸掘りなど)

古来より、土用期間中は土公神どこうしん(土を司る神様)が支配する期間』と考えられていました。

ですので、土用期間中は土を動かしてはいけないと言われています。

具体的には、このようなものです。

  • 土いじり
  • 草刈り
  • 草むしり
  • 地鎮祭
  • 建築の基礎工事
  • 造園
  • 穴掘り
  • 井戸掘り など

このような行為を「土動かし」と言い、土用期間には禁止とする風習がありました。

土動かしを行うと、土公神からの祟りをうけて、災厄が身に降りかかると考えられていたようです。

昔はお葬式があっても、土用の期間(18日間)が終わるまで、お墓に埋めるのを待っていたそうです。

②新しいこと(転職・就職・結婚・新居購入・開業など)

土用とは、それぞれ季節の変わり目の時期を指し、体調に気をつける必要がありました。

医学が発達していない昔の人たちが健康でいるには、季節の動きに合わせて生活を守ることが大切だったのです。

そのため、土用期間には「新しいこと」は避け、静かに過ごしたほうが良いとされていたようです。

具体的には、このようなものです。

  • 就職・転職
  • 開業・開店
  • 結婚・結納
  • 新居購入 など

③場所を移動すること(旅行・引っ越しなど)

現在、土用期間の移動の吉方位については、風水と気学で意見が分かれているようです。

しかし昔から土用期間の移動は、どの方角も良くないとされていました。

こちらも上記の「新しいこと」と同じで、土用は季節の変わり目であることから、体調も崩しやすく、気持ちも不安定になりやすくなります。

このことから、土用期間には「移動すること」は避け、静かに過ごしたほうが良いとされていたようです。

スポンサーリンク

土用期間中にある「間日」とは?

農家を応援する男性

土用期間は、年に4回もありますから、そのあいだに、前章のような「土を動かすこと」「新しいこと」「移動すること」ができないとなると、ちょっと困ってしまいますよね・・・。

そんなわけで、じつは土用期間中には「間日まび」と呼ばれる、「土を動かしてもOKな日」があります!

間日とは、土公神どこうしん(土を司る神様)が土を離れて、天上界へ行く日です。

ですので、間日には土いじりをしても大丈夫とされているのです。

2023年の土用の間日はいつ?

土用それぞれの間日は、下記となります。

  • 春土用:巳の日・丑の日・酉の日
  • 夏土用:卯の日・辰の日・申の日
  • 秋土用:未の日・酉の日・亥の日
  • 冬土用:寅の日・卯の日・巳の日

これをもとに、2023年の間日は、以下のように当てはめられます。

冬土用2023年1月17日(火)~2月3日(金)
冬土用の間日1月21日、1月23日、2月1日、2月2日
春土用2023年4月17日(月)~5月5日(金)
春土用の間日4月18日、4月21日、4月29日、4月30日、5月3日
夏土用2023年7月20日(木)~8月7日(月)
夏土用の間日7月20日、7月21日、7月25日、8月1日、8月2日、8月6日
秋土用2023年10月21日(土)~11月7日(火)
秋土用の間日10月28日、10月30日、11月1日

土いじりから引っ越しまで、験を担ぐなら「間日」を選んで、昔ながらの風習を取り入れてみるのもいいですね!

スポンサーリンク

土用期間の「土用殺」とは?

コンパスを持つ手

土用殺どようさつっていう名前、ちょっと怖い雰囲気がありますよね。

土用殺とは、土用に「凶」とされる方位のことです。

そもそも土用期間はすべての方位が良くないとされていますが、その中でも更に注意が必要な方角です。

  • 春土用・・・南東
  • 夏土用・・・南西
  • 秋土用・・・北西
  • 冬土用・・・北東

この土用殺方位は、まさに「大凶」方位であり、うっかり引っ越しや旅行は避けるべきだと考えられていました。

でも考えてみると、春土用はゴールデンウィーク、夏土用は夏休みと被っているんだよね・・・。

これはあくまで「吉凶付け」という風習であり、占いと同じなのであまり気にし過ぎる必要はないようです。

日本古来の風習であると頭に入れておいて損はないでしょう。

科学的な根拠は別として、昔の人は「行ってはいけない方位」を作り、体調が揺らぎやすい時期を、静かにゆっくり過ごすことを促したのかもしれませんね。

スポンサーリンク

おわりに

季節の変わり目の土用の期間をじょうずに乗り切るためには、食い養生だけでなく、「してはいけない」ことも大切だったようです。

もちろん、これらは古代からの思想によるものですので、現代において「絶対」ではありません。

季節の変わり目の時期は体調も崩しやすく、気持ちも不安定になりやすくなりますので、静かにゆっくり過ごすことも覚えておくと良さそうです。

 

タイトルとURLをコピーしました