2022年 鞍馬の火祭の日程や開催時間は?見どころや駐車場についても紹介します

京都三大奇祭のひとつとされる「鞍馬の火祭」。

大きな松明が火の粉を舞い上げ、男たちの勇ましい掛け声が洛北の山里に響きわたります!

今回は、京都・鞍馬の火祭の日程や見どころ、混雑状況などについてご紹介します。

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鞍馬の火祭とは

鞍馬の火祭1

出典;http://www.yukijinjya.jp

京都市の北部にある鞍馬くらまの里は、標高525メートルの鞍馬山のふもとに寄り添う、150戸ほどの家並みからなる山村です。

この里では毎年10月22日の夜になると「火祭り」が繰り広げられます。

午後6時になると、家々では軒先に松明たいまつやかがり火を用意し、屋根に水をまいて備えます。

やがて拍子木ひょうしぎの音が町内をまわると、小さな松明を持った子どもたちが練り、やがてお祭りの主役である若者たちも加わり始め、「サイレヤ、サイリョウ」とかけ声をとともに、燃え盛る大松明おおたいまつを担いで練り歩きます。

火の流れは次第に大きく揺れ動き、やがて火の波は鞍馬寺山門下に集まると、あたりはまさに炎の海となり、圧倒されるばかりの迫力です。

そんな華麗な光景と、古風な儀礼内容から、鞍馬の火祭は京都三大奇祭のひとつに数えられています。

町民総出で行われる鞍馬の火祭ですが、鞍馬寺境内・由岐神社へ続く街道は、毎年1万人もの見物客で埋め尽くされ、炎ひしめく大迫力と熱気に包み込まれます。

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鞍馬の火祭の歴史

鞍馬の火祭の歴史は大変古く、平安時代中期、今から1085年前の天慶てんぎょう3年(940年)のことです。

この頃は、平将門たいらのまさかどの乱や、菅原道真すがわらのみちざねの怨霊の祟りで、世情が騒然としていたときでした。

そこで、御所に祀られていた由岐ゆき神社を鞍馬に移すことになりました。

到着が夜になったので、村人はかがり火を焚き、手に松明を持って御神霊ごしんれいをお迎えしたといいます。

それから秋祭り(神事)の一環として松明を焚くことが行事化し、その荘厳さから、いつしか「火祭り」と呼ばれるようになっていきました。

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2022年 鞍馬の火祭の日程・開催時間など

今年の鞍馬の火祭は、10月22日(土)に行われます。

お祭りの簡単な情報をまとめました。

名称鞍馬の火祭(2022年)
日程2022年10月22日(土)※毎年同日
開催時間18:00〜24:00過ぎ
開催場所鞍馬街道一帯、仁王門の石段下
料金無料
住所京都府京都市左京区鞍馬本町1073
(由岐神社)
公式HP由岐神社
お問合せ075-741-4511
(由岐神社(鞍馬の火祭テレフォンサービス))
駐車場なし(近隣の有料駐車場を利用)
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▼仁王門に続く石段下が、メイン会場となっています。

雨天時の場合は?

雨天決行、荒天中止です。

2018年は台風21号の影響で、30年ぶりの中止となってしまいました。

開催状況が不安な場合は、お出かけ前に問い合わせてみることをおすすめします。

問い合わせ:075-741-4511(由岐神社(鞍馬の火祭テレフォンサービス))

混雑状況

鞍馬の火祭りは会場が狭く、道もほぼ一本ということもあり、例年大変混雑します。

近年では、ツアー客や海外からの観光客も多く、年々動員数が増加しているようです。

更に、京都御所での『時代祭』と開催日が同じで、時間的にちょうど良くハシゴができてしまうため、そこから流れて来る観光客も多いです。

混雑が始まるのはおよそ16時頃。

ですので、混雑の波を避けて訪れるには、それよりも早く到着しておくことがおすすめになります。

鞍馬は、時代劇に出てきそうな趣きの情緒ある町並みですので、早めに来てまだ道行く人がまばらな集落をゆっくり散策して楽しむのも良さそうですね。

また、牛若丸の修業の場として有名な『鞍馬寺』も、通常どおり9時から拝観できます。

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鞍馬の火祭の見どころは?

鞍馬の火祭は、由岐神社と神社に続く鞍馬街道を中心に集落一帯で行われます。

まずは、動画でお祭りの一連の雰囲気をチェックしてみましょう。

かがり火や松明によって町全体が炎に照らされる様は壮大ですね!

鞍馬の火祭の一連の流れは、

  • 18:00頃 神事振じんじぶれ、かがり火点火
  • 18:30頃 松明の点火、鞍馬街道を巡行
  • 20:00頃 由岐神社お旅所に到着、注連縄切りの儀
  • 21:00頃 鞍馬寺山門(仁王門)下の石段に到着
  • 21:20頃 注連縄切りの儀、若衆は由岐神社へ駆け登る
  • 21:30頃 2基の神輿下りてくる、鞍馬街道を巡行
  • 23:15頃 神輿が由岐神社お旅所に到着、安置

となっており、仁王門に続く石段下が、メイン会場となっています。

その見どころをご紹介します。

夜空を焦がす松明群

鞍馬の火祭のトックリ松明

出典;https://kyotolove.kyoto

18:00頃、夕闇が迫る頃になると、拍子木の音とともに「神事に参らっしゃ〜れ」という、神事振れの声が通りに響きます。

それを合図に、鞍馬の街道沿いの家々の軒先にはかがり火が焚かれ、屋根に水をまいて備えます。

すると、あちらこちらから小さな松明を持った子どもたちが現れ、鞍馬街道を歩き始めます。

次第に、お祭りの主役となる若者たちも加わり、夕闇に包まれた街を「サイレヤ、サイリョウ」と唱えながら、燃え盛る大松明を担ぎ上げて練り歩きます。

無数の炎で秋の夜空を焦がしながら、大合唱の掛け声とともに練り歩く姿はまさに壮観!

このように、大小さまざまな松明を担いだ人々が、鞍馬寺山門(仁王門)を目指して歩きます。

それを一目見ようと、鞍馬寺山門(仁王門)へ続く街道は、毎年、歩けないほど何万人もの人出で埋め尽くされます。

「サイレイヤ、サイリョウ」って何?

「サイレイヤ、サイリョウ」という意味は、観光用の情報では「祭礼や、祭礼」とされていますが、地元の方々によると、「祭礼や、最良」や「さあ入れや、さあ入れよ」の意味であるとも語り継がれているようです。

山里は火の海に!

鞍馬の火祭1

出典;http://www.yukijinjya.jp

21時頃、若者たちに担がれた200本を超える大松明が、ひしめくように鞍馬寺山門(仁王門)下に集まってきます。

あたりはまさに、炎の海!掛け声は大合唱になり、火祭りはいよいよ佳境を迎えます。

やがて太鼓の合図と共に、注連縄しめなわを切る『注連縄切りの儀』が行われると、若衆たちは由岐神社に向けて石段をのぼり、いよいよ神輿を担ぎます。

火の粉が舞うなか、山門の石段を二基の神輿が降りてくると、圧倒されるばかりの迫力に火祭りも文字通りのクライマックスとなります!

鞍馬の火祭のチョッペンの儀

出典;https://www.kyoto-tabiya.com

神輿の先端には、2人の若者が両足を大の字に開き、それを担ぎ手が抱え上げる『チョッペンの儀』をとります。

これは若衆入りを示す儀式とされていて、見せ場のひとつとなっています。

また、石段の参道が急なため、スピードが出過ぎないよう、神輿のうしろで女性が綱を引くのも、このお祭りの特徴のひとつです。

昔からこの綱を引くと安産になるといわれているため、安産祈願の若い女性は多いようです。

神輿は石段を下りた後、松明の炎のなか鞍馬街道を巡行し、由岐神社御旅所に戻っていきます。

こうして深夜0時になろうとする頃、鞍馬の火祭は終わりを告げ、鞍馬の山は静寂に包まれます。

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松明の数、大きさがすごい

松明の数は、大中小あわせて500本以上と言われています

大きさにも種類があります。小さいものから解説すると、以下の表のとおりです。

名称担ぐ人長さ重さ
トックリ松明幼児約1m約4〜10kg
小松明小学生約2m約30kg
中松明中・高校生約3.5m約60kg
大松明大人3〜4人約4m約70〜100kg

体の大きさに合わせて松明を担いでいるのがわかりますね。

幼児が担ぐ「トックリ」とは、その名も徳利とっくりに似ていることから名付けられたそうです。

このトックリの火は、次に小学生が手に持つ「小松明」へと移され、そして今度は「中松明」へと炎がバトンタッチしていきます。

そして中松明は、『仲間』と呼ばれるその年の当番の人の持つ、「大松明」へと集められていきます。

最大で100キロにも及ぶ大松明ですが、男の根性で担ぐので「甲斐性かいしょう松明」とも呼ばれています。

昔はこれをなんと一人で担いでいたそうですが、最近では昔ほど体力に満ちあふれた若者が少なくなったため、3~4人で担いでいるそうです。

町民総出で行われる鞍馬の火祭では、鞍馬の闇を照らす圧巻の光景を楽しませてくれます。

衣裳にも注目

山仕事の多かった男衆の力強さを誇示するような、独特の衣裳も興味深いものです。

鞍馬の火祭の衣裳のイラスト

出典;https://www.facebook.com
  • 船頭篭手せんどうごて・・・船頭さんの強い腕力
  • 締込しめこみ・・・相撲力士の強い力
  • 脚絆きゃはん・・・飛脚の俊足
  • 武者草鞋むしゃわらじ・・・武士に次ぐ地位を表す
  • 南天なんてん小枝こえだ・・・難を転ずる魔除け

あらゆるものから力を授かろうという装いで、松明や神輿を勇ましく担ぎます!

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鞍馬の火祭を楽しく鑑賞するための注意点

初めて鞍馬の火祭に行ってみたい方は、ぜひ知っておきたい6つの注意事項がありますので、ご紹介します。

①お祭りの最中は立ち止まり禁止

鞍馬の町は狭いため、立ち止まってしまうと列が全く進みません。

なので、警察官が大勢動員され、「立ち止まらないで下さい」とアナウンスがされます。

そして警察官の誘導によって進むことになるため、自分の見たい順路で見ることができません。

つまりお祭りのハイライト中に、メイン会場の仁王門下にいない可能性もあります。

さらに列に入ったら自由に動き回ることも難しくなりますので、事前にトイレや食事(お弁当を持ち込むなど)の準備をしておくことをおすすめします。

②お祭りの最中は一方通行にしか歩けない

鞍馬の町は狭いため、立ち止まりが禁止ですが、列の流れを逆らって、逆方向に歩くこともできません。

つまり列を外れて退散しようと、逆方向に歩き戻ることができないのです。

例年通りですと、誘導される見物コースは次の通りです。

鞍馬駅から赤色のラインを、時計回りに歩きます。

混雑具合によりますが、コースを一周するのにおよそ1時間半程度かかります。

一周して鞍馬駅に戻ったら、鞍馬駅から出てくる観光客の後ろに並び、再び進むことになります。

もし途中で駅に戻ろうとお考えでしたら、一周するまで列の流れに乗って離脱するのが安全です。

また、順路の約半分は、お祭とは全く関係の無い川沿いの畦道あぜみちコースとなっており、そこを歩いている間は火祭そのものを見ることができません。

暗闇対策に、小型の懐中電灯を準備しておくこともおすすめします。

混雑が苦手なら由岐神社お旅所にいるのがおすすめ!

鞍馬の火祭の由岐神社御旅所

出典;https://hyoto.jp

混雑が苦手な方は、最初からメイン会場には行こうせず、由岐神社お旅所から動かないようにするのも手です。

18:00頃、松明を持つ群衆が街道を練り歩くようになると、警察官による一方通行の規制がかかっていき、街道は次第に大混雑となりますので、折りを見て由岐神社お旅所に向かいましょう。

お旅所でも大きな火が焚かれながら、火祭のDVD映像も流されますし、前を通る鉾や松明もゆっくり見られますので、それなりに有意義な時間を過ごすことが出来ます。

そして20:00頃になるとたくさんの大松明が由岐神社お旅所に集まり、注連縄切りをする様子が見られます。

その後23:30頃には2基の神輿が戻ってきますので、そこで熱気のある勇壮な光景を楽しむことができます。

③松明・太鼓・神輿には触るべからず

鞍馬の火祭では、目の前で松明や太鼓や神輿を見ることができます。

ついつい記念にと触りたくなるのが心情ですが、これには神様が宿っていると考えられているため、関係者以外は一切触れてはいけないことになっています。

ぜひこれらを守って気持ちよく参加するようにしましょう。

④燃えにくい素材の上着を持っていこう

鞍馬の火祭が開催される夜間は大変冷えますので、暖かい上着を用意しておきましょう。

ただし、ナイロンや化学繊維の服は避けるようにして下さい。

たくさんの松明群が燃え盛る鞍馬の火祭ですが、狭い空間ですので見物人もわりと近くで見ることができ、そこで松明の熱気と煙を浴びる事ができるのも魅力のひとつです。

しかしその場合、風向きによって火の粉が飛び散ることがあるため、気付かないうちに洋服に穴が空いてしまう事もあるそうです。

この日は汚れてもいいような羽織るものを準備して行きましょう!

⑤食事の対策をしよう

鞍馬駅周辺にはお土産屋さんがあるくらいで、コンビニなどのお店がありません。

あるとすれば、例年通りですと、鞍馬駅から徒歩10分ほど(800m)北上した場所の「くらま温泉」の駐車場にキッチンカーなどの出店が少しある程度です。

なのであらかじめ京都の市街地で食事を済ませておくか、事前にお弁当や軽食などを買って行かれると良いでしょう。

お弁当などを持ち込んだ場合は、できれば先に食べておくことをおすすめします。

⑥トイレの対策をしよう

お祭り当日は、由岐神社お旅所などいくつか仮設トイレが設置されます。

ですが混雑の中でいざというときになかなか辿り着けない場合も予想されます。

できれば事前に済ませておくことと、水分を控えめにしてお祭りを楽しまれることをおすすめします。

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アクセス・駐車場について

鞍馬の火祭へのアクセス方法をご紹介します。

会場の地図

メイン会場となるのは仁王門に続く石段の下です。仁王門の地図はこちらです。

電車の場合

鞍馬の火祭へのアクセスは、電車が最も便利です。

そのため電車は午後から混雑し始めますので、神事も見たいのであれば出来る限り午前中に到着を目指すことをおすすめします。

叡山えいざん電鉄鞍馬線「鞍馬駅」から徒歩10分です。

お祭り当日は臨時電車が増発されます。

10月22日は京都御所での『時代祭』もあるため、両方を見ようとする観光客で鞍馬線は大変混雑します。

更に、鞍馬の町に入れる収容人数を超えると電車乗車券は販売中止となり、つまり鞍馬行きの切符は先着順となります。

出来る限り午前中に現地入りすることをおすすめします。

時代祭の詳細はこちらにまとめています。

車の場合(駐車場について)

由岐神社には駐車場がありません。

由岐神社周辺には有料駐車場はありますが収容台数が少なく、一本しか無い鞍馬街道は、15:00〜翌1:00まで交通規制がありますので、その間は入出庫ができなくなります。

ですので、マイカーで訪れる場合は、交通規制区間から外れた「出町柳でまちやなぎ駅」周辺のコインパーキングに駐車し、電車に乗り換える方法(パークアンドライド)で訪れるのがおすすめです。

出町柳駅」でしたら駅前にコインパーキングが多く、収容台数の多い駐車場もあります。

出町柳駅周辺の有料駐車場はこちらのとおりです。

「出町柳駅」から、鞍馬線「鞍馬駅」まで30分ほどで到着し、運賃は430 円となっています。

10月22日は京都御所での『時代祭』もあるため、両方を見ようとする観光客で出町柳駅は大変混雑します。

更に、鞍馬の町に入れる収容人数を超えると電車乗車券は販売中止となり、つまり鞍馬行きの切符は先着順となります。

出来る限り午前中に現地入りすることをおすすめします。

時代祭の詳細はこちらにまとめています。

予約できる駐車場もある

満車など気にせずに確実に駐車したい。

普通のコインパーキングより安く停めたい。

そんな方は、近くのコインパーキングを事前に予約してしまうことをおすすめします。

「出町柳駅」周辺で、事前予約出来るサイトはこちらになっています。

最大14日前(10月9日)から予約ができるようになっていますので、埋まってしまう前にお早めにチェックすることをおすすめします。

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交通規制について

鞍馬の火祭開催中は、府道京都広河原美山線「かじか橋西詰~貴船口」で、交通規制がかかります。

2022年の交通規制図はこちらです。

鞍馬の火祭2022年の交通規制

出典;https://www.pref.kyoto.jp
画像クリックで拡大します

規制時間は、15:00~翌1:00まで

お車で訪れる予定の方は、現地の係員の指示に従うようにして下さい。

また、自転車も入ることができません。

例年通りですと、貴船口(鞍馬小学校付近)に駐輪場が開設されますので、そこに駐輪し、ゆるい坂を1.3キロ(徒歩20分)ほど歩くと、メイン会場となる仁王門石段前に到着します。

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おわりに

夜が更けるに従って、松明のあかりが次々に闇夜に輝きを増していきます。

やがて大松明が乱舞し、若者に担がれた神輿が渡御すると、洛北の里は辺り一面火の海に包まれていくのです。

鞍馬の火祭の迫力、荘厳さは、まさに京都三大奇祭にふさわしい壮大なお祭りです。

ぜひ一度体験しに、足を運んでみてはいかがでしょうか。

 

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