2021年 母の日はいつ？意外な悲しい由来、カーネーションの意味も紹介

小学生の頃、なけなしのお小遣いをはたいて買った、小さな赤いカーネーション。

母親の喜んだ顔を忘れられないという人も、多いのではないでしょうか？

そんな心あたたまる行事「母の日」ですが、その由来には意外な過去が隠されていました。

ここでは、子どもが主催の側になる数少ない行事「母の日」の日程、その歴史などについてもご紹介していきます。

母の日とは？

母の日とは、日頃の母親の苦労をねぎらって、子どもが母親に感謝を伝える日です。

この日は、赤いカーネーションをはじめ、プレゼント、メッセージカードなどを母親に贈ります。

母親とは、子どものことを第一に考え、自分の自由を犠牲にして子どもに不便を感じさせることのないよう働いている人物です。

そんな思いで育ててもらっていることには、子どもの頃はあまり理解しづらいのですが、自身が親になったときや親を亡くしたときなどに、大きく気づくことになります。

あなたがこの世に生まれたとき。

初めて歩けるようになった時。

初めての発表会の時。

父親と喧嘩をした時。

失恋した時。

結婚を迎えた時。

振りかえると、いつも支えてくれていたのは「母親」ではありませんでしたか？

感謝の言葉は照れくさくて伝えにくいとしても、この「母の日」の花束とメッセージカードに助けてもらうことができる、年に一度の機会となります。

母の日の由来

そもそも母の日とは、いつから始まり、どのような歴史があるのでしょうか？

実は、母の日は世界各国でざまざまな起源があり、日にちも違います。

例えば、ノルウェーでは2月ですし、フランスやスウェーデンでは5月末です。

ここでは、日本の母の日の由来についてご紹介します。

母の教えを伝えたアンナ

アメリカのウェストバージニア州の教会に、ある女教師がいました。

女教師は日曜学校の説教で、モーセの十戒（神から与えられた10の生活規律）のひとつ『汝なんじの父母を敬うやまえ』の章を解説する際、「母親からもらった恩はとても大きく深いということを、人に悟らせる方法を考えましょう」と教えていました。

彼女が亡くなり、その追悼式が命日に行われたとき、一人娘の少女「アンナ・ジャービス」が、母の好きだった白いカーネーションを母に捧げることで、母の教えを伝えていこうと思い、参会者たちに白いカーネーションを配りました。

参会者たちはそれを胸に飾って、教えの通り、母親への感謝を示したのです。

次の年も、また次の年も参会者は集まり、アンナは白いカーネーションを配りました。

デパートの経営者がスポンサーに

この話を伝え聞いて感動したデパートの経営者ジョン・ワナメーカーが、経済的な支援を約束し、1908年5月10日に、同教会の日曜学校で『母を讃たたえる記念会』を催しました。

407人の子どもとその母親たちを招き、アンナの話を大勢に伝えたのです。

アメリカの国の祝日に

これが、レディーファーストの国で名高いアメリカでは、大いに賛同されることになりました。

アメリカ全土へと広がり、1914年、議会において、ウィルソン大統領により国民の祝日として、5月第2日曜日が「母の日」と制定されたのです。

イギリスではすでに”マザリングサンデー”と呼ぶ、母親を敬う日がありましたが、現在ではこのアメリカの「母の日」が世界的に主流となって広がっています。

日本での母の日の始まり

その後、日本では大正時代末期に、キリスト教婦人団体である婦人矯風会ふじんきょうふうかいの働きかけによって始まりました。

昭和の初期には婦人会や女子青年会を中心に街頭行進なども行われ、1937年（昭和12年）には森永製菓が母の日を全国的に告知したことで、次第に広まっていきました。

しかし一般化したのは、戦後になってからです。

1949年（昭和24年）頃より定着しはじめ、日本の母の日はアメリカにならって5月第2日曜日に行うようになりました。

ただし日本では、アメリカのように独立した祝日としては制定されていません。

その後のアンナの半生

出典；https://ja.wikipedia.org

アメリカでの母の日の盛況ぶりはとどまることを知らず、そもそも本来の宗教的な意味をもつ「母の日」の行事が、「商業的行事」に変わってしまいました。

創始者だったアンナは、「母の日」で利益を得ようとする企業を相手どって訴訟を起こしたのですが、無念なことに敗訴してしまいました。

それでも亡き母の教えに反する母の日を撲滅させようと、過激な活動を行い逮捕されるなど、その後の人生の大半を「反対運動」に費やしたのです。

母の日の生みの親だったアンナは、不幸な後半生を送り、結婚せず、母になることもなく、孤独のうちに生涯を閉じました。

アンナにとって母の日とは、すべての母親を祝うイベントではなく、自分のたった一人の大切な母親と家で過ごし、母親のしてくれたことに感謝するための日だったと語られています。

現在の日本の「母の日」

日本においても、母の日が近づくとカーネーションの価格がふだんの数倍となり、それでも花屋やデパートがいつもと違うお客さんでごった返します。

この時期は仕入価格が高騰し、いくら売っても元が取れないと、花屋でも敬遠されるに至っています。

母の日も父の日も、立役者はやはり”デパート”です。

GW明けから6月にかけては、とくにイベントの少ない時期ですから、これから始まるお中元シーズン前のイベントとして力が入ります。

しかし、その宣伝なり呼びかけがあるからこそ、母の日という記念日の知名度も高まっているのも事実です。

私たちができることは、商業主義に惑わされずに、アンナが世の中に残したいと願った「母の日」の本当の目的や心、その想いを大切にしていくことです。

なぜなら、この日のプレゼントから親子の会話やコミュニケーションが始まれば、母にとっても嬉しい一日といえるからです。

2021年の母の日はいつ？

母の日は、毎年5月の第2日曜日に行われる記念日です。

ですので2021年は、5月9日（日）が母の日です。

毎年日にちが違いますので、以降はこのような日程になります。

GW明けの5月初旬～中旬頃にあたり、年度によっては一週間ほどの差があります。

5月の第2日曜日といってもこれだけ幅がありますので、毎年早めにカレンダーを確認しておきましょう！

母の日になぜカーネーション？

赤いカーネーションの花言葉は「母の愛情」です。

また5月の誕生花でもあります。

前述した由来のとおり、アンナの母親の追悼式で、母の好きだった白いカーネーションを母に捧げたことによって、カーネーションは母の日を象徴する花となりました。

当時は、母親が生きている人は赤い花を、亡くなった人は白い花を、胸に飾っていたそうです。

それが、やがて「母親本人に贈る」という風習へと変化していきました。

現在では色による区別はやめ、赤いカーネーションが定番となりました。

赤いカーネーションには「母の愛情」「真実の愛」といった母の日にふさわしい花言葉があることも、定番となった理由の一つといえます。

カーネーションの花言葉

カーネーションは色によって花言葉が違います。

どんな意味のこもった花を贈るか、花言葉を参考にして選んでみてもいいですね！

国ごとに違う！世界の「母の日」事情

母の日は、日本やアメリカだけでなく、多くの世界で行われている行事です。

実は、母の日には世界各国でざまざまな起源があり、日にちも違います。

日本やアメリカと同じように5月の第2日曜日が母の日の国は、カナダ、デンマーク、ベルギー、イタリア、オーストラリアなど、たくさんあります。

日本のようにカーネーションを渡して祝う国もありますが、カーネーションに限らない国もあります。

その一部を以下の表にまとめました。

花やプレゼントだけでなく、小物を作ったり、母親より早起きして朝ご飯を作ってあげたりなどしてるようです。

世界各国、少しずつ違いはあるものの、それぞれの形で感謝を伝えているのがわかりますね！

母の日に聴きたい「母」をテーマにした曲

日本でも多くのアーティストが「母」をテーマにした曲を歌ってます。

その一部ですがご紹介します。

この他にもまだまだありますが、どれも一度は聞いたことのあるような有名な曲をピックアップしてみました。

好きな曲や、知っている曲はありますか？

たった一人の母への感謝の気持ち、母との思い出、亡くなった母への思いなどが描かれた曲ばかりです。

母の日以外でも、いつでも感謝の気持ちを表していきたいですね。

母親たちの「理想の母の日」ベスト5

サントリーフラワーズ(株)では、20～29歳の子どもを持つ45～65歳の女性500人を対象に、「理想の母の日」に関する調査を実施しました。

そこで、母親たちが望む「理想の母の日」が見えてきましたのでご紹介します。

母の日の理想の過ごし方

母親は、「母の日」をどのように過ごしたいと思っているのでしょうか？

そのランキングをみていきます。

このほか、”家族で買い物に出かけたい”など、「家族で」というワードが半数以上を占めていることがわかりました。

やはり母親というのは、家族との時間が一番嬉しいようです。

また、母の日には家事から解放されたいと回答した母親も上位にあがっています。

主に解放されたい家事の1位は「食事の支度」で、次いで「掃除」「洗濯」ということです。

年に一度の母の日には、お祝いを機に外食に連れて行ってあげるなどして、家族とゆっくり過ごす時間を作ってみてはいかがでしょうか。

母の日に子どもから一番もらいたいプレゼント

母親は、「母の日」に子どもから一番何を貰いたいと思っているのでしょうか？

そのランキングは以下の通りでした。

お花と手紙がダントツです。一番感謝の気持ちが伝わる、代表的な2品ですね。

しかしお花は贈るけど、メッセージカードや手紙は贈らない人も多いようです。

せっかくお花を贈るなら「ありがとう」のメッセージカードを添えてあげると、何倍も喜んでくれるでしょう。

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もらって嬉しいメッセージの内容

では「母の日」には、どのようなメッセージがこもったプレゼントが嬉しいのでしょうか。

そのランキングは以下の通りです。

子どもに感謝されるのは、どの母親も本当に嬉しいものですね。

そして感謝を伝えてくれる我が子の素直な心、純粋な優しさに、嬉しく思ったりもします。

また我が子の幸せは、自分の幸せでもあることがわかる結果にもなっていますね。

親として、愛する我が子の幸せを願うのは共通のようです。

ぜひメッセージカードの内容に、参考にしてみて下さいね。

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おわりに

ありがとうなどのシンプルな言葉は、近しい関係にあるほど伝えにくいものですね。

しかしこの「母の日」は、その花束などの贈り物に助けてもらうことができる、年に一度の数少ない機会です。

感謝の気持ちが伝えられる日があるというのは、嬉しいものですね。

ぜひお母さんに赤いカーネーションを、ありがとうの言葉とメッセージカードを添えて、渡してあげて下さいね。