お正月飾りなどを燃やして新年の幸運を祈る「どんと祭」。
全国でみられる風習ですが、この大崎八幡宮では、全国でも有数の規模を誇ることで知られています!
今回は、杜の都・仙台の冬の風物詩「大崎八幡宮のどんと祭」についてご紹介します。
大崎八幡宮のどんと祭とは?
出典;http://matsuri-sanka.net
仙台市の大崎八幡宮で行われる「どんと祭」は、正式名称は「松焚祭」といます。
お正月飾りを燃やして1年の無病息災を祈る行事です。
「どんど焼き」「左義長」など、地域によって呼称は異なりますが、宮城県では「どんと祭」と呼ばれています。
どんと祭は、宮城県内の各地域の神社やお寺の境内などでも行われていますが、大崎八幡宮で行われるどんと祭は、全国でも有数の規模を誇っています。
このお祭りがその名を広く知らしめている理由に「裸参り」があり、裸参りの若者たちが提灯片手に鈴を鳴らし、掛け声とともに真冬の仙台を練り歩きます。
冬の厳しい寒さを吹き飛ばすかのような、さらし姿約3000人もの熱気は、杜の都・仙台の冬の風物詩となっています。
神社の境内や参道には多くの屋台が立ち並び、1年の幸運を願う約10万人以上の参詣客で賑わいます。
どんと祭(松焚祭)の歴史
大崎八幡宮で行われるこの風習は、およそ300年以上もの歴史があります。
各家で取り外した正月飾りを、そのまま家で焼いたのが原型とされています。
いつの頃からか、防火と社寺繁栄の一策として、共同化、集中化が進められ、現在のように盛大な行事になっていきました。
「裸参り」は、厳寒時に仕込みに入る酒杜氏たちが、醸造作業の安全と商売繁盛を祈願するために行ったのが始まりとされています。
もともと「松焚祭」と呼ばれていましたが、大正の頃から現在の「どんと祭」と呼ばれるようになりました。
2023年 どんと祭(松焚祭)の日程・開催時間など
今年の大崎八幡宮のどんと祭は、1/14(土)に行われます。
お祭りの簡単な情報をまとめました。
名称 | 大崎八幡宮 どんと祭(2023年) |
日程 | 2023年1月14日(土) ※毎年同日 |
開催時間 | 御祈願受付時間 9:00~22:00 火入れ式時間(16:00頃〜) |
開催場所 | 大崎八幡宮 |
料金 | 入場無料 |
住所 | 宮城県仙台市青葉区八幡4-6-1 |
お問合せ | 022-234-3606(大崎八幡宮) |
公式HP | http://www.oosaki-hachiman.or.jp |
駐車場 | あり(無料・有料あり) |
▼大崎八幡宮の地図はこちらです。
会場案内図
雨天・雪が降った場合は?
基本的に雨天、雪ともに決行です。天候によっては雨具を持って行きましょう!
荒天などで心配な場合は、お出かけ前にお問い合わせください。
問い合わせTEL:022-234-3606(大崎八幡宮)
どんと祭(松焚祭)の見どころは?
大崎八幡宮のどんと祭の見どころをご紹介します。
まずは、このお祭りの一連の雰囲気がわかる動画をチェックしてみましょう。
裸参り
出典;https://www.youtube.com
なんといってもこのお祭りの名物は、商売繁盛を祈願する「裸参り」ですね!
これは、市内各地から御神火を目指し、さらし姿で参拝するというものです。
もとは、造り酒屋が行ったのが始まりとされており、頭には白ハチマキ、腰にはしめ縄、私語を慎むために「含み紙」をくわえています。
江戸時代から続くこの風習は、今も昔もさながらに、先達が鈴を鳴らし、鏡餅を持ち、最後には、酒樽を持った約3000人以上もの一団が境内を練り歩き、社殿に奉納されます。
近年では酒造関係者以外にも、多様な職業に関係する人々が自由に参加し、さらには女性の参加も見られるなど、冬の厳しい寒さを吹き飛ばすかのように華を添えてくれます。
中でも、裸参り保存会の方々の行列は、張りつめた厳粛なオーラを放っていますので、ぜひ注目してご覧くださいね。
燃え盛る御神火
出典;https://blogs.yahoo.co.jp
小正月。凍てつくような寒さの下、市内の大勢の人々が、お正月飾りなどを神社に持ち寄ります。
夕方、積み上げられたお正月飾りの山に火が移され、もうもうと燃え上がる炎の渦に神が降臨します。
この御神火にあたることで心身が清められ、人々は新年の幸福を祈ります。
炎に手をかざす人、一生懸命祈るなど、幸運をめいいっぱい充電しています。
御神火は1周40m、炎の高さは最大9mにもなり、集まったお正月飾りの量はおよそ10トンといわれています。
冬の夜空を焦がし、翌朝まで炎々と燃え盛るさまは、まさに壮観です!
「国宝」大崎八幡宮
出典;https://ja.wikipedia.org
伊達政宗が建立したこの大崎八幡宮。
急な石段を登った境内広場の奥に、社殿が建っています。
建物全体は黒漆塗りで、内側と外側には極彩色、飾金具などが施された見事なものです。
松島の瑞巌寺とともに、桃山建築の最高水準を示す建物として「国宝」に指定されています。
特にこの冬の時期は、雪が風情を増し加え、一層幻想的な雰囲気を作り出してくれます。
歴史や古い建物に興味ある方は、明るいうちに訪れ、ゆっくりと境内を見て回ることをおすすめします。
どんと祭で燃やすもの・燃やせないもの
どんと祭の御神火は、年神様をお送りする神聖な送り火なので、燃やしてはダメなものは神社に持ち込まないようにしたいですね。
大崎八幡宮のどんと祭で燃やして良いもの、ダメなものの代表例はこちらをご参照下さい。
お焚き上げは日本各地で広く行われている行事ですが、最近ではダイオキシン発生の懸念から、取りやめるケースも増えてきています。
ですのでどんと祭には「ビニールなどのプラスチック類」を極力取り外して、持参するようにしましょう。
どんと祭(松焚祭)の参拝ルート・屋台は?
大崎八幡宮どんと祭の参拝ルートは、境内に「矢印の看板」が掲げられています。
その看板の通りに人が進みますので、流れに沿って歩き進めて行きましょう。
ちなみにその順路は以下のとおりです。
画像クリックで拡大します
出典;http://www.oosaki-hachiman.or.jp
国道48号線の正面入口から、または北参道の入口から訪れた場合も、まずは先に御神火のある斉場に向かいます。
それから矢印看板の方向へ進み、手水舎で清め、長床を通り抜け、国宝の本殿で参拝します。
参道には多くの屋台が立ち並んでいます。温かいたこ焼きや大判焼きなど食べながら歩くのもいいですね。
特に甘酒は毎年好評のようですよ。
屋台の営業時間は例年、16時~22時が最も多く営業しています。
ただ、場所は神様を祀っている神社ですのでゴミはしっかり持ち帰りましょう。
アクセス・駐車場について
大崎八幡宮へのアクセス方法をご紹介します。
電車の場合
JR「東北福祉大前駅」より徒歩約11分
市営バスの場合
仙台駅西口から、会場付近(龍宝寺入口バス停)までバスが臨時運行しています。
行き(仙台駅前→大崎八幡宮)
※臨時便以外に、路線バスも利用できます。
帰り(大崎八幡宮→仙台駅前)
県庁市役所・二日町・東北大学病院方面からも乗車OK!
臨時バスに乗れるのは仙台駅前だけではありません。
県庁市役所経由で運行されますので、こちらのバス停からも乗車できます。
お近くに上記のバス停がある場合は、ぜひご利用くださいね!
車の場合
当日は、大崎八幡宮の専用駐車場は利用できませんのでご注意ください。
当日は臨時駐車場を7ヶ所、用意してくれていますので、こちらを利用しましょう。
夕方以降は市内で渋滞が発生しますので、なるべく早めの到着を目指しましょう。
臨時駐車場について
7ヶ所の臨時駐車場の場所や利用時間について解説します。
①国見小学校
②国見コミュニティ広場
③八幡小学校
④七十七銀行(八幡町支店)
⑤広瀬川牛越緑地(三居沢河川敷)
⑥広瀬川澱緑地
⑦国際センター駅駐車場
交通規制について
2023年の交通規制の場所や時間帯などはこちらになります。
どんと祭(松焚祭)当日は、16:00~21:00までの間、大崎八幡宮の周辺で交通規制がかかります。
大崎八幡神社の前の県道は通行止めとなり、他車線では停車・駐車ができませんので、車での送迎する方もご注意ください。
その周辺でも一部車両が進入禁止となっているので、車での来場を検討している方はチェックしておくことをおすすめします。
おわりに
お正月飾りを燃やして厄を逃れる。
由緒ある御神火の煙と炎が立ち上る夜空に人々の思いをのせ、神様が帰っていきます。
今年も、あなたの一年が幸せでありますように。
当日は暖かい服装でお出かけくださいね。