近年の夏の暑さは高温傾向にあり、まさに命を脅かすほどの猛暑の日々が続きますよね。
家族の一員として猫を飼われているお家では、「猫の熱中症」も心配のひとつではないでしょうか?
そこで今回は、猫の暑さ対策をご紹介するだけでなく、お留守番中にエアコンやを使う際の注意点もあわせて解説していきたいと思います。
猫は暑さに弱いの?
猫のご先祖様は、もともと砂漠に生息していたことから、猫は比較的暑さに強い生き物だと言われていますね。
しかし飼い猫は違うようです。
野生の猫の毛は、温度の変化によって毛が生え変わって、毛量も変化します。
しかし室内で飼っている猫は、毛の生え変わりがうまく調整できないのです。
また猫は暑さよりも「高い湿度」に弱いため、日本の夏の暑さに弱いと言えます。
ですから、6月に梅雨時期に熱中症になってしまう猫も少なくありません。
さらに近年によく見られる、度を越えたような猛暑の日は、人間と同じように熱中症になる危険性が高くなるのです。
猫を熱中症にさせない暑さ対策は?
日常生活で猫を熱中症にしないための対策は5つあります。
特に猫ちゃんにお留守させるときは、念入りにチェックしてみて下さいね!
①エアコンをつける
猫の快適温度は、26~28℃と言われています。
ですから、エアコンの設定温度は27~28℃が目安です。
ただし猫によっては、ちょっと暑くても平気な猫と、涼しいほうが好きな猫など、個体差があります。
そのため、エアコンをつけていても、自分から快適な場所(部屋)に移動できるようにドアを開けておきましょう。
猫が寒く感じたときのために、近くに毛布を置いておくのもおすすめです。
②室内のドアは開けておく
猫は、涼しい場所を探す達人です。
自分で快適な場所を探しますので、室内のドアは開けておいて下さい。
猫が涼しく感じる場所は、意外にもお風呂場や玄関です。
猫が誤って湯船に落ちてしまったら危険ですので、お風呂のお湯は必ず抜いておきましょう。
また、部屋のドアを開けておいても、何かの拍子にドアが閉まってしまい、閉じ込められてしまうこともあります。
それを防ぐために、ドアストッパーなどを使って閉まらないようにしておきましょう。
③寝床に保冷剤を入れてあげる
出典;https://twitter.com
猫用の寝床やお気に入りの場所に、保冷剤をタオルで巻いて置いてあげましょう。
保冷剤がなければ、ペットボトルを凍らせたものを代用してもOKです。
暑いときはタオルに巻かれた保冷剤に体をくっつけて、自ら体温調節をするようです。
④室内に冷たい場所をつくる
猫が自然に涼めるような場所をつくってあげましょう。
猫用のクールマットもさまざまなタイプがありますので、試してみるのもいいですね。
最近は冷却効果のある猫なべや猫つぼなども人気のようです。
ぜひ猫ちゃんのお気に入りグッズを用意してあげてくださいね。
⑤水飲み場をいくつか用意する
猫は涼しい場所を見つけると、よほどのことがない限りそこから動こうとしないようです。
そんな場合に脱水を防ぐためにも、あらゆる場所に水を置きましょう。
ペットボトルに氷水を入れたものをトレーの上に置き、結露した表面の水滴をなめさせる方法もおすすめです。
猫は犬のように大量に水を飲まないため、脱水症状だけでなく尿路系のトラブルを起こしてしまうこともあります。
いつもと違う場所に飲み水が置いてあると、警戒して飲まない猫ちゃんもいるようです。
ですので、自分が在宅中にいつもと違う場所の飲み水でも、猫ちゃんが飲んでくれるのか、事前に確認しておきましょう。
猫の熱中症はどんな症状?
猫は言葉が話せないので、具合が悪いことを私たちに訴えることができません。
そんな猫ちゃんが熱中症になったとき、症状が重くなってしまえば命に関わりますので、早い段階で気づくことが大切ですよね。
猫の熱中症は、以下のような過程をたどって重症化していきます。
猫の熱中症レベル1「元気がない・食欲がない・呼吸が早い」
猫の平常時の呼吸数を測ってみて下さい。
平常時は1分間に20~30回ほどです。
1分間に50回前後の場合は、異常があると思ってください。
猫の熱中症レベル2「口を開けてハァハァしている」
口を大きく開けて舌を出し、ハァハァと早い呼吸をしていたら状態は悪化しています。
口を開けてハァハァは、犬がよくやっているのを見かけると思いますが、猫は口を開けて呼吸することは滅多にありません。
この時に検温してみてると、体温は40℃を超えている可能性があります。
猫の平熱は38~39℃です。
ただし子猫はこれより若干高く、高齢になると低い傾向があります
猫の熱中症レベル3「よだれを垂らして歩けない」
ぐったりと横たわり、よだれをたくさん流しています。
目は赤く充血し、嘔吐する場合もあります。
猫の熱中症レベル4「けいれん、意識もうろう」
非常に危険な状態です。
体がけいれんし、チアノーゼ(舌や粘膜が青紫色になる)の状態になることもあります。
意識はもうろうとし、呼びかけても反応がありません。
このまま放置すると、すぐに死に至ることもあります。
猫は言葉が話せないので、私たち飼い主が猫の熱中症に関して注意を払い、もし不安であれば、すぐに病院に相談することをおすすめします。
おわりに
猫は暑さに強いと言われていますが、野生の猫でもない限りは、6月の梅雨時期でも熱中症になってしまう可能性があります。
家族の一員である猫ちゃんには、共に快適に過ごしてもらいたいですね。
猫の様子をしっかり観察しながら、暑い季節を一緒に乗り越えていきましょうね。