駅伝の本来の意味とは?発祥や各区間のコースの特徴を紹介!

駅伝の大会といえば、多くの人が「箱根駅伝」を思い浮かべるのではないでしょうか?

しかしその他にも、「出雲駅伝」「全日本大学駅伝」というのもあり、これらを大学三大駅伝と呼んでいます。

そこで今回は、駅伝にまつわる面白い歴史や、人気の箱根駅伝をテレビでもっと楽しめるよう、区間ごとの見どころについてもご紹介します。

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駅伝とは?

八王子夢街道駅伝の様子

駅伝の正式名称は、駅伝競走えきでんきょうそうといいます。

駅伝とは、数人のチームによって長距離をリレー形式で走り、そのタイムを競う、陸上競技のひとつです。

一人の走者が担当区間を走り、走り終えるごとに前の走者から受け継いだたすきを次の走者に渡していきます。

ひとりのミスがチームの勝利に影響するため、区間ごとに繰り広げられる順位変動は、熱くスリリングな展開となります。

一方で、誰かの失敗をチームで補い合うように走る、そんな姿にも、人々の心を惹きつけて離しません。

沿道には声援を送る人々で溢れ、それが選手を勇気付け、持ちタイム以上のごぼう抜きが生まれたり、その反対に重圧やプレッシャーから信じられない失速を発生させたりもします。

走る選手にとっても、そして見る側にとっても、魅力と魔力が混在するロードレース、このようなところが駅伝のおもしろさといえます。

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駅伝の由来

駅伝というシステムの着想は、古代の「駅伝制えきでんせい」からヒントを得たと言われています。

そこで駅伝の元となった由来をご紹介します。

①駅伝制

江戸時代の荷物を運ぶ馬

駅伝の由来はとても古く、古代から近世まであった駅伝制えきでんせいからきていると言われています。

駅伝制とは、道路沿いに約16kmほどの間隔で、中継所として施設をおき、そこに馬をおいて乗り換え、手紙や荷物などを、郵便のようにリレー形式で受け渡していくシステムのことです。

今のようにメールも電話もなかった時代でしたが、この駅伝制によって、人や物が盛んに往来し、長距離でも情報が速やかに伝えられていました。

②飛脚

飛脚のイラスト

鎌倉時代(1185〜1333年)になると、飛脚が登場します。

飛脚というと、佐川急便のマークでお馴染みですよね。

飛脚とは、お金や手紙は荷物を運ぶ仕事をする人です。

飛脚の仕事は驚くことに、草鞋を履き、舗装されていないトレッキングコースの東京〜大阪間(約500km)を、3〜4日で走ったと言われています(普通に歩くと2週間くらいかかる)。

もちろん、ひとりで走ったわけではありません。

仲間がいる宿場という場所まで、10kmほどの距離を、交代して走っていました。

駅伝制の、馬なし、といったところです。

これらの、駅伝制・飛脚が、現在の『駅伝』のルーツになったといわれています。

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駅伝の始まり・発祥

箱根駅伝の戸塚マンホール蓋

今のようにチームがたすきをつなぐ駅伝は、いつどのように始まったのでしょう?

ここでは、日本初の駅伝についてご紹介します。

きっかけは明治天皇のお引越し50周年記念

初めて競技として「駅伝」が行われたのは、1917年(大正6年)。

今から105年前のことです。

読売新聞社が主催した『東京奠都てんと記念 東海道駅伝徒歩競争』が、最初の駅伝です。

東京上野で開かれた「東京奠都50周年記念 奉祝大博覧会」と呼応したものでした。

東京奠都てんととは、明治維新の1868年(明治元年)に日本の首都が京都から東京へと移り、このときに明治天皇のお住まいも、京都御所から江戸城に移ったことをいいます。

ですので、明治天皇が京都から江戸城へ移動したルートを再現しよう!ということでしたから、スタート地点は京都・三条大橋、ゴール地点は東京・上野不忍池までの518km(23区)の超長丁場!

このコースを、昼夜を問わず3日間かけて走り続けました。

当時は街灯などない時代でしたので、夜間はスタッフや近所の住民たちが、手提げランプや松明でコースを照らしていたそうです。

また、木曽川や天竜川など大きな川には橋がなく、選手は船を使ったコースもありました。

不忍池の畔にある駅伝発祥の地の石碑
「駅伝発祥の地」の石碑(不忍池の畔)

ちなみに、このスタート地点の三条大橋とゴール地点の不忍池のほとりには、上の画像のように、それぞれ同じ形の『駅伝発祥の地』の碑が建てられています。

この壮大な駅伝は、関東組 VS 関西組の2チームで戦いましたが、勝者は関東組。

日本最初の駅伝は、ゴールの東京中心部に近づくにつれ、今と同じくらいの大観衆で賑わい、世に大きな反響を呼びました。

現在もっとも有名な「箱根駅伝」は、この駅伝の3年後に始まりました。

最初にゴールした人は「箱根駅伝の創設者」だった

金栗四三

出典;https://akumamoto.jp

この時、先着の関東組のアンカーとしてゴールしたのが、金栗四三かなくり しそう(1891~1983年)という人です。

NHK大河ドラマ『いだてん』の主人公のひとりでしたから、知っている、という方も多いかもしれませんね。

彼は、「日本マラソンの父」「箱根駅伝の父」とも称され、日本人で初めてオリンピックに出場した人です。

最初の駅伝の5年前、1912年(明治45年)に、第5回ストックホルム・オリンピックに日本人選手として初めて出場しました。

彼は初めての外国のレースに猛暑も加わり、途中で倒れて昏睡状態となってしまい、なんと近所に住む農家の方が自宅に連れて帰り介抱されたのです。

このことが運営側に伝わっておらず、記録には「競技中に疾走し行方不明」と記載されてしまったようです。

レースをサポートしていた関係者は、忽然と姿を消した金栗四三を必死に探し出し、目を覚ました金栗四三は、床に頭をこすりつけて詫び続けたのだそうです。

このように日本のオリンピックデビューは何ともほろ苦いかたちで終わってしまいましたが、その後もあきらめることなく世界に挑み続け、アントワープ、パリと、合計3度のオリンピック出場を果たしました。

また日本人の長距離ランナー育成のために、箱根駅伝や福岡国際マラソンなど、数多くの大会を創設をし、日本マラソン界・スポーツ界発展のために力を注ぎました。

そして月日は流れ、金栗が76歳となる1967年(昭和42年)、当時の記録を調べていたスウェーデンのオリンピック委員会が、金栗が「競技中に失踪し行方不明」となっていることに気が付きます。

そこで、ストックホルム大会開催55周年を記念する式典に、金栗を招待したのです。

金栗はそのことにとても感激し、76歳にして大観衆の中を走ってテープを切らせてもらうことができました。

その瞬間、「日本の金栗、ただいまゴールイン。タイム54年と8か月6日5時間32分20秒3、これをもって第5回ストックホルムオリンピック大会の全日程を終了します」とアナウンスされ、会場は大きな感動の拍手と歓声で包まれました。

金栗は92歳で亡くなるまで走り続け、生涯で走った距離はおよそ25万キロ(地球6周以上)。

金栗の残した有名な言葉で『体力、気力、努力』がよく知られています。

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箱根駅伝の距離・コース・見どころ

箱根駅伝のスタート

出典;https://www.hakone-ekiden.jp/

箱根駅伝の始まりは、日本最初の駅伝の3年後、1920年(大正9年)に開催された、第1回『東京箱根間往復大学駅伝競走』です。

それから102年もの歳月がたちましたが、今や箱根駅伝は「お正月の風物詩」といわれるほど人気イベントになりましたね。

箱根駅伝は2日間にわたって行われます。

1チームにつき10名の選手が、ひとり1区間づつ、たすきを次の選手につなぎながら10区間を走ります。

各区間の地形や距離はさまざまなため、それぞれ違った強みを持った選手が配置されます。

1日目(往路)107.5km

東京大手町にある「読売新聞東京本社ビル前」からスタート。

神奈川県箱根町にある「芦ノ湖駐車場」まで5区間走ります。

2日目(復路)109.6km

神奈川県箱根町にある「芦ノ湖駐車場」からスタート。

東京大手町にある「読売新聞東京本社ビル前」まで5区間走ります。

箱根駅伝の最終的な順位は、往路と復路を合計したタイムで決定します。

各区間のたすきをつなぐ場所のことを『中継所』と言い、この中継所の場所は、1日目(往路)と、2日目(復路)では少しだけ場所が違います。

各区のコースの特徴や見どころは、以下の通りです。

1区「大手町(往路スタート)〜 鶴見中継所」

走行距離:21.4km

中継所名コース通過予想時間
往路スタート東京大手町「読売新聞東京本社ビル前」8:00
田町周辺8:10
品川駅前8:22
六郷橋周辺8:50
鶴見中継所神奈川県横浜市鶴見区「鶴見市場交番前」9:03

レースの流れを作る重要な区間といわれています。

比較的平坦な区間ではありますが、新八ツ山橋で上り坂、六郷橋で下り坂があります。

序盤をかなり飛ばして逃げ切るか、温存して坂道での駆け引きをするか、各校の動向が見どころです。

したがって、1区のランナーの特徴としては、チームの中でもスピードランナー、または準エースランナーが走ることが多いようです。

なお、区間ごとにもタイムが計られますので、「区間第一位」を目指す、個人の戦いも含まれています。

東京オリンピックで男子マラソンに出場し現役引退した大迫傑さんもこの区間で活躍したひとりで、1年生から2年連続で「区間賞」を獲得しました。

2区「鶴見中継所~戸塚中継所」

走行距離:23.1km

中継所名コース通過予想時間
鶴見中継所神奈川県横浜市鶴見区「鶴見市場交番前」9:03
横浜駅東口周辺9:29
保土谷駅信号周辺9:38
権太坂上信号周辺9:46
戸塚中継所神奈川県横浜市戸塚区「古谷商事前」10:11

この2区は、各校のエースが登場することで有名で「花の2区」と呼ばれています。

1区からのランナーは、鶴見中継所にほぼ僅差で入ってきますので、そこから流れを引き寄せるための大事な区間と言われています。

「権太坂」という長い上り坂を登り切ると、その後は「戸塚の壁」と呼ばれる急勾配が続くという、大変な難所となっています。

このことから、足の速い外国人留学生を投入する大学も多い区間でもあり、巨大なパワーで箱根駅伝を盛り上げてくれます。

今年のエースランナーはどう攻略していくのか、毎年注目が集まるスポットです。

マラソン界のレジェンド・瀬古利彦さんは、1年生から4年連続でこの「花の2区」を走り、3・4年生で区間新記録を打ち出しました。

3区「戸塚中継所〜平塚中継所」

走行距離:21.4km

中継所名コース通過予想時間
戸塚中継所神奈川県横浜市戸塚区「古谷商事前」10:11
藤沢橋交差点10:31
浜須賀歩道橋周辺10:49
湘南大橋出口周辺11:03
平塚中継所神奈川県平塚市「唐ヶ原交差点前」11:17

左手に相模湾、正面に富士山を望む、箱根駅伝の中で一番の景勝地のなかを走ります。

ゆるかやな下りの遊行寺坂から、平坦な湘南海岸に出るまでのペース配分が重要なカギとなります。

天候によっては海風が強く、選手の行く手を阻みます。

2区に続き、実力選手が多く配置されるため、ごぼう抜きもよく見られます。

4区「平塚中継所~小田原中継所」

走行距離:20.9km

中継所名コース通過予想時間
平塚中継所神奈川県平塚市「唐ヶ原交差点前」11:17
大磯駅入口11:21
国府津駅前11:52
小田原中継所神奈川県小田原市「鈴廣かまぼこの里前」12:20

4区は距離が短く、また全区間の中では走りやすいコースと言われ、中距離出身のランナーや1年生が走ることも多いようです。

テレビ映像では平坦な道がずっと続いているようにみえますが、平塚中継所~国府津駅の間には小さなアップダウンがあり、ペース取りが難しいコースです。

これまで引き継いだペースを維持しながら、5区の山上りに備えタイムをかせぎ、いい位置でつなぎたいところです。

往路の終盤に向けて重要な区間として、各校の戦術が注目されます。

5区「小田原中継所~箱根芦ノ湖(往路ゴール)」

走行距離:20.8km

中継所名コース通過予想時間
小田原中継所神奈川県小田原市「鈴廣かまぼこの里前」12:20
箱根湯本駅前12:28
箱根小桶園前13:00
往路ゴール神奈川県箱根町「芦ノ湖駐車場」13:30

5区は、箱根駅伝では最短の区間ですが、約13kmもの曲がりくねった山道を走り標高差864mを登るという、全コースで最も過酷なコースです。

ですので、山上りに特化した選手が走ることが多くなります。

平坦なコースから本格的な上り坂になるのは、「箱根湯本駅」からですが、残り4kmぐらいからは長い下り坂もあります。

選手個人の能力が鍵になりますが、まさかの首位交代劇などが起こる可能性もあり、毎年見どころが満載の区間です。

大逆転でチームをトップに押し上げた選手は「山の神」とも呼ばれています。

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6区「箱根芦ノ湖(復路スタート)~小田原中継所」

走行距離:20.8km

中継所名コース通過予想時間
復路スタート神奈川県箱根町「芦ノ湖駐車場」8:00
箱根小桶園前8:28
箱根湯本駅前8:50
小田原中継所神奈川県小田原市「風祭駅前」9:00

箱根駅伝、2日目の始まりです。

朝の箱根山中は降雪することもあるほど気温が低く、体調不良やけいれんなどのアクシデントや、道路の凍結により転倒の危険もあるため、厳しい自然条件との戦いになります。

最初の上り坂を超えると、急なカーブの多い箱根山を下って行くため、選手たちの足への負担が大きくかかるコースです。

残り3kmで平坦な道に戻るものの、まるで上り坂のような苦しみがあると言われ、足が出なくなる選手も出てきます。

フィニッシュを迎えた小田原中継所で映し出された選手のランニングシューズは、血で真っ赤に染まっていることもあり、壮絶な過酷さが見て取れます。

スタミナと脚力が試される区間です。

7区「小田原中継所~平塚中継所」

走行距離:21.3km

中継所名コース通過予想時間
小田原中継所神奈川県小田原市「風祭駅前」9:00
国府津駅前9:27
大磯駅入口9:58
平塚中継所神奈川県平塚市「高村不動産前」10:05

山から風を受けたあとに、海からの風を受けて気温が急激に変化するため、走りに影響が出やすいコースです。

晴れた場合は、ゴールに近づくにつれて気温がみるみる上昇しますので、自然との戦いでもある区間です。

1年生などまだ経験の浅い選手が起用されることもありますが、うまく対応できないと大ブレーキがかかってしまうこともあり、近年では実力のある選手を投入する大学もあります。

テレビ映像では平坦に見えますが、細かなアップダウンがあり、ここで往路のタイム差を縮めておきたい区間です。

8区「平塚中継所~戸塚中継所」

走行距離:21.4km

中継所名コース通過予想時間
平塚中継所神奈川県平塚市「高村不動産前」10:05
湘南大橋出口周辺10:15
浜須賀歩道橋周辺10:32
藤沢橋交差点10:54
戸塚中継所神奈川県横浜市戸塚区「ウエインズ戸塚前」11:14

この8区から、優勝争い、そして次回大会の出場権がかかるシード争いが見えてきます。

前半は正面からの強い陽射しや海風で体力が奪われ、後半には区間最大の難所である「遊行寺坂」という上り坂があるため、体力のあるランナーが選ばれます。

坂道に苦しめられながら失速する選手がいる一方で、スタミナで走り切る選手もいますので、勝負が分かれる重要な区間となっています。

そのため8区は当日のエントリー変更が多く、各大学がどう戦略を打ってくるかが注目されます。

9区「戸塚中継所~鶴見中継所」

走行距離:23.1km

中継所名コース通過予想時間
戸塚中継所神奈川県横浜市戸塚区「ウエインズ戸塚前」10:05
権太坂上信号周辺10:15
保土谷駅信号周辺10:32
横浜駅東口周辺10:54
鶴見中継所神奈川県横浜市鶴見区「鶴見市場交番前」11:14

「花の2区」の復路となる9区です。

9区は復路最長区間であり、2区と同じく、各校のエース級選手が走ることで有名な区間です。

序盤はアップダウンが続き、後半には「権太坂」もあるため、ペース配分をしつつ、どこで勝負をしかけていくのか、大変見どころの多い区間です。

9区では大変な難所が続く上に、たすきがつなげられず、次の10区では無念の繰り上げスタートとなる大学がいくつか出てきます。

その反対に首位交代劇も繰り広げられるなど、毎年数々のドラマが起こる区間です。

また、この9区には4年生が走ることが多く、終盤の横浜駅前の給水所では、ともに4年間戦ったチームメイトが給水スタッフとなって激励しながら給水するなど、胸が熱くなるシーンを見ることができます。

ちなみに、学生時代に駅伝の選手だった俳優の和田正人さんは、日大時代にこの復路9区を2回走ったことで知られ、4年生では主将を務めました。現在も「走る」をテーマにした作品に数多く出演しています。

10区「鶴見中継所~大手町(復路ゴール)」

走行距離:23.0km

中継所名コース通過予想時間
鶴見中継所神奈川県横浜市鶴見区「鶴見市場交番前」10:05
権太坂上信号周辺10:15
保土谷駅信号周辺10:32
横浜駅東口周辺10:54
復路ゴール東京大手町「読売新聞東京本社ビル前」11:14

いよいよ最終区間です。

ビル風や気温上昇に苦しめられながら長い距離を走り続け、ゴールに向かいます。

10区のアンカーは、各校の準エース級のランナーが選ばれますが、ここでいかに実力のある選手を出せるか、というところも見どころになっています。

優勝争い・シード争いの最終局面ですから、実力もありながら、多くの重圧やプレッシャーに負けない強い精神力が必要になります。

数々のプレッシャーも相まって実力を出せず、シード権を逃してしまう大学も多くありますし、抜きつ抜かれつの攻防戦も繰り広げられることも多い最終区間。

シード権をめぐる争いは年々激しさを増しており、最後にゴールを切るのはどこの大学なのか、この箱根駅伝の最大の見どころとなります。

なお、復路優勝が決まった後、箱根駅伝の最終的な順位は、往路と復路を合計したタイムで決定されます。

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箱根駅伝はなぜ関東の大学だけ?

関東地方の地図のイラスト

箱根駅伝に出場できるのは、関東地区の大学のみです。

なぜなら、これは『関東学生陸上競技連盟』が主催の、地方大会(関東大会)だからです。

いってしまえば「関東ローカル」なのです。

全国大会としては、『日本学生陸上競技連合』が主催の、「全日本学生大学駅伝対抗選手権大会」があるのですが、こちらは箱根駅伝ほどではありません。

ですので、全国のランナー志望者が箱根駅伝を目指し、関東の大学へ進学する傾向が強いようです。

これもまた、別の側面でさまざまな問題があり、地域間格差、大学間格差、世界に通用する長距離選手育成を箱根だけが負うべき責任なのか、ということなどがあるようです。

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大学三大駅伝とは?

マラソン選手

日本には、箱根駅伝のほかにも、有名な2つの大きな駅伝大会があります。

それらを合わせて『大学三大駅伝』といわれています。

以下では、それぞれの駅伝の距離・コース・特徴などをご紹介します。

出雲駅伝

正式名称出雲全日本大学選抜駅伝競走
開催日程毎年10月第2月曜日(旧・体育の日)
コース島根県出雲市出雲大社~島根県出雲市出雲ドーム
距離45.1km(1区間平均 7.52km)
区間数6区間
公式HPhttps://www.izumo-ekiden.jp/

出雲駅伝は、大学駅伝シーズンの幕開けを告げる大会です。

1区間がとても短く、箱根駅伝の最短区間の半分もありません。

そのため選手の走るスピードがかなり早く「スピード駅伝」と称されています。

終盤まで独走になりにくく、各区間で目まぐるしく順位変動が多いため、最終区間での逆転優勝も珍しくありません。

その距離の短さから、経験の浅い1、2年生を出走させ、大学駅伝デビューさせることが多いようです。

出雲駅伝で結果を残して、続く全日本や箱根で活躍するための「ステップアップの大会」としてとらえられています。

全日本大学駅伝

正式名称秩父宮賜杯 全日本大学駅伝対校選手権大会
開催日程毎年11月第1日曜日
コース名古屋市熱田神宮~三重県伊勢市伊勢神宮
距離106.8km(1区間平均 13.35km)
区間数8区間
公式HPhttps://daigaku-ekiden.com/

「大学駅伝日本一」を決定する大会です。

関東以外の大学ではこの全日本が最高の大会なのですが、関東の大学にとっては箱根駅伝があるため、その「通過点」と位置付けられています。

実際に走ると、箱根の20kmを走れるタフな選手を育てている関東勢が圧倒的に強く、さらに箱根に向けて試したい選手を全日本で走らせる、なんてことも多いです。

そのため、全国規模の大会であるものの、その存在は箱根ほど大きく感じられないところがあります。

とはいえ他の地区の大学も、し烈な戦いを勝ち抜いた実力校が出場しますので、関東勢の一角を崩そうと奮闘する場面は毎年注目されています。

箱根駅伝

正式名称東京箱根間往復大学駅伝競走
開催日程毎年1月2日・3日
コース東京大手町読売新聞社前~
箱根町芦ノ湖駐車場入口 往復
距離217.1km(1区間平均 21.71km)
区間数10区間
公式HPhttps://www.hakone-ekiden.jp/

駅伝といえばおなじみの箱根駅伝。

数ある駅伝の中でもっとも歴史が長く、関東ローカルの大会なのに、その人気は全国区です。

1区間が20km以上もの距離があるため、全選手はハーフマラソンを走りきれる実力を持っています。

この駅伝は、都会から海岸沿いを駆け抜け、箱根の山を走るというクライマックスを持っており、ごぼう抜きやアクシデント等、様々なドラマ性があります。

箱根駅伝の選手たちは、選手に抜擢してもらおうと毎日厳しい練習を重ね、月に500〜1,000kmも走っていると言われています。

それぞれの選手が積み重ねてきた時間に思いを馳せながら観戦すると、駅伝の奥深さをより味わえるかもしれませんね。

大学三大駅伝の三冠とは?

箱根駅伝で3位以内に入賞すると、「全日本大学駅伝(全国大会)」に出場できます。

また、10位以内に入賞すると、「出雲駅伝(全国大会)」に出場できます。

同シーズンにこれら3大会すべて優勝をすると「三冠」の称号が与えられ、今まで三冠を達成した大学は、

  • 大東文化大学(1990年度)
  • 順天堂大学(2000年度)
  • 早稲田大学(2010年度)
  • 青山学院大学(2016年度)

となっています。

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おわりに

秋から冬にかけて駅伝のシーズンですね。

駅伝は大学生だけでなく、中高生、実業団や社会人、都道府県対抗、さまざまなジャンルの全国大会が各地で開催されています。

社会人の駅伝といえば、元日の開催される「ニューイヤー駅伝(全日本実業団対抗駅伝競走大会)」も有名で、箱根駅伝で一躍有名になった選手も多く出場しています。

最近は、ランニングシュースやトレーニング法の進化でレースが高速化してきており、好記録が期待されているようです。

レースの前に大会の歴史や注目チームをおさらいしておけば、テレビ中継がもっと楽しめそうですね!

 

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