日本三大花火大会の一つに数えられ、世界的にも有名な「大曲の花火」は、全国の花火師たちの技を競い合う日本最高峰の花火大会です。今年の日程や見どころ、アクセス情報などについてもご紹介します。
大曲花火大会とは?
出典;https://sp.jorudan.co.jp
「大曲の花火」として知られている大曲花火大会。
正式名では「全国花火競技大会」といい、全国の選抜された一流の花火師たちが集結し、技を競い合う日本最高峰の権威ある花火大会です。
開催地の秋田県大仙市大曲地区にちなんで「大曲の花火」と呼ばれ、こちらの名で親しんでいる方も多いでしょう。
2019年は「平生凛々~より安全に、より芸術的に~」をテーマに、
スターマイン、ワイドスターマイン、メッセージ花火、ミュージック花火、ナイアガラ、最大10号玉を含む、約1万8000発の花火が惜しげもなく打ち上げられます。
内閣総理大臣賞、経済産業大臣賞、文部科学大臣賞、中小企業庁長官賞、観光庁長官賞など数々の賞が授与されることから、全国の花火師たちは1年をかけて切磋琢磨し、心血注いだ最高傑作を用意します!
「日本三大花火大会」のひとつにも数えられている大曲花火大会は、リピーターの見物客が非常に多いことも大きな特徴です。
夜空を覆い尽くす光の芸術と、臨場感あふれる花火パフォーマンスで多くの人々の心を捉え、毎年全国から75万人以上もの見物客が訪れています。
大曲花火大会の歴史
大曲では、江戸時代からさまざまな祭典のたびに花火を打ち上げていた文献が残されています。
「全国花火競技大会」としての始まりは、明治43年(1910年)に諏訪神社の祭典の余興として開催された「奥羽六県煙火共進会」が第1回大会とされています。
第4回大会の大正4年(1915年)から規模を全国に拡大し、現在の名となりました。
昭和50年(1975年)には、大仙市の友好都市がある当時の西ドイツで「大曲の花火」が打ち上げられるなど、これまでに幾度となく海外に招待されてきました。
そして平成4年(1992年)には、世界7か国の花火師が大曲花火大会に参加し、意見交換も行うなど、現在では日本のみならず世界にも知られる花火大会へと成長していきました。
2019年 大曲花火大会の日程・開催時間など
今年の大曲花火大会は、8/31(土)に行われます。
花火大会の簡単な情報をまとめました。
雨天時の場合は?
雨天決行です。お天気が不安定な場合は雨具を持って行きましょう!
大雨の場合は順延となり、順延日は協議後に発表されます。
その旨は公式ホームページにてお知らせしてくれるそうですので、お天気によってお出かけ前にチェックしてみましょう。
大曲花火大会 穴場の鑑賞スポットはここ
花火の打ち上げ場所は「雄物川河川緑地運動公園の対岸」です。
花火の観覧会場である雄物川河川緑地運動公園のうち、ロケーションの良い場所はすべて「有料桟敷席」です。
「自由観覧席」は、およそ11万人が1,000円で観覧できるスペースになっていますが、毎年すぐに埋まってしまいます。
そこで、花火会場以外で花火を鑑賞するにあたり、おすすめの穴場スポットを厳選してご紹介します。
大曲花火大会の見どころは?
大曲花火大会の見どころについてご紹介します。
まずは、大曲の花火実行委員会による公式PVが公開されましたので、チェックしてみましょう。
煙火芸術の凄み「競技花火」
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大曲花火大会は27社の業者によって技が競われ、夜花火の最優秀者には「内閣総理大臣賞」が授与されます。
国内で行われている競技花火大会は、この大曲花火大会と、土浦全国花火競技大会のみです。
ですので全国の花火師にとって、大曲花火大会に参加することだけでも名誉なことであり、憧れでもあります。
そしてそこには厳しい戦いがあるからこそ、日本でもトップクラスの美しさ、迫力がある花火大会を見ることができるのです。
審査の基準はかなり厳しく、
- 競技玉(花火)は作った本人が打ち上げる
- 花火の火の粉が消えずに地面についたら減点
など、細かい審査基準があり、打ち上げ事故をおこした業者は出場停止となるなど、参加条件も厳しいものです。
ですので、花火をつくる技術だけでなく、花火師としての度量も求められる大会なのです。
大人気の大花火ショー「大会提供花火」
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打ち上げられるのは、競技花火だけではありません。
「大会提供花火」とは毎年多くの人々が楽しみにしている、およそ10分間ほどのドラマチックな大花火ショーで、大曲花火大会の最大の見どころといわれています。
他ではみられない壮大なスケールで行われる豪華絢爛な大会提供花火は、競技大会に大いに刺激を与えるプログラムともいわれています。
2019年、令和元年となった今年のテーマは「令和祝祭」。
平成の思い出を花火にしたミュージカルドラマが夜空で展開されます。
平成元年生まれの主人公が、就職氷河期や震災などの荒波を乗り越えながら、夢を持って新たな令和へと歩む物語が繰り広げられるものです。
そして花火のうしろで流れるのは、平成でヒットした名曲の数々。
一体何が流れるのでしょうか。楽しみですね。
大会提供花火は、花火大会の終盤で打ち上がります。
想像を遥かに超える圧巻の一大エンターテインメントを、ぜひ最後までお楽しみ下さい!
花火師さんありがとうの合図
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大曲花火大会の花火がすべて終了した後、観客は手に持った懐中電灯やペンライトを振って、対岸にいる花火師たちに「ありがとう」を伝えます。
すると、花火師はそれに応えるように、狼煙を上げてくれるのです。
大曲花火大会の感動的なシーンです。
心温まるこのやりとりは、いつしか「エール交換」とよばれるようになりました。
審査される「3部門」とは?
「わあ、きれい」だけではもったいありません。大曲花火大会に訪れたら、ある程度知識があったほうが何倍も楽しく見られます。
花火の腕が競われるのは「昼花火」の部と、夜花火の部の「10号割物」と「創造花火」の3部門です。
その3つの部門には特徴がありますので、ここで簡単にご紹介します。
昼花火
出典;http://www.city.daisen.akita.jp
大会は大きくわけて「昼花火の部」と「夜花火の部」があります。
昼花火とは聞き慣れない言葉ですよね。
その名の通り、日中の明るいうちに花火を打ち上げるもので、音と煙の色や形を楽しむ、珍しい花火です。
昔から雅趣に富んだ花火として、俳句の世界では秋の季語にも定められているほど親しまれてきた昼花火ですが、現在、競技会で行われているのは全国でも大曲花火大会だけという、貴重なものです。
大曲花火大会を見に行くなら、ぜひこの昼花火から鑑賞したいですね。
10号割物
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夜花火の部では、さらに「10号割物」「創造花火」にわけられます。
「10号割物」は、古くから受け継がれた伝統の技術を競うもので、しばしば「大輪」などと表現される球状の花火です。
ここでは「課題玉」と「自由玉」1発ずつ打ち上げます。
決められた層の数だけ綺麗に開いているか、形はどうか、弾けるタイミングや消えるタイミングが揃っているか、などが採点基準です。
非常に高度な技術が必要とされ、まさに日本最高レベルの究極の戦いが繰り広げられます。
整えられた伝統的な美しさを競う「10号割物」に、ぜひご注目ください。
創造花火
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創造花火は、従来の花火の概念を破った新しい花火を目指し、昭和38年(1963年)から新設された競技です。
花火師たちがそれぞれに決めたテーマに合わせて、形態や色合い、打ち上げリズム、立体感など、花火師の感性や創造性が試されます。
音楽がある場合はそのイメージと合っているか、なども審査されます。
一般的な球状のものだけでなく、四角や三角のもの、あえて一色だけで勝負された花火など、普段はなかなか見ることができない、最先端の花火が堪能できます。
花火師が1年をかけて切磋琢磨した渾身の作品を、心ゆくまでお楽しみください。
大曲花火大会 屋台について
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花火大会の醍醐味といったら屋台ですね!
大曲花火大会ではおよそ200店舗もの屋台が、主に有料桟敷席周辺に出店されます。
営業時間は例年、早いところで10時頃から営業していますので、会場に早めに到着した方や、前乗りしている方の朝食、昼食としても屋台を楽しむことが可能です。
秋田でしか食べることができない「横手焼きそば」「ババヘラアイス」「本庄ハムフライ」「白神ネギフライ」「肉巻ききりたんぽ」「よこまき(横手はしまき)」など、秋田ならではの美味しいご当地グルメも堪能できます。
14時頃になると、ほぼ全ての屋台が営業をしていて混雑し始めますので、その前までにお目当ての食べ物は購入してしまうことをおすすめします。
大曲花火大会 持ち物必需品 一覧
大曲花火大会に訪れたら、安心して花火に集中したいですね。
この項では、最低限必要な持ち物を厳選してご紹介しますので、チェックしてみて下さい。
持ち物必需品チェックリスト
上記の全ての持ち物を、箇条書きにしました。
アクセス・駐車場について
大曲花火大会へのアクセス方法をご紹介します。
電車の場合
JR「大曲駅」で下車して下さい。そこから徒歩約25分で花火会場です。
車の場合
- 秋田自動車道大曲ICから、国道105号経由で約10分(7km)
例年、会場までの交通渋滞は昼過ぎから始まります。
会場周辺には広い範囲で交通規制がかかり、夕方近くには大曲IC~市内全域は、大渋滞となります。
大曲花火大会にお車で訪れる予定の方は、当日の午前中には現地入りし、帰りも一晩車の中で過ごすくらいの覚悟と準備をもって訪れる事をおすすめします。
駐車場について
2019年の駐車場の全体図はこちらの地図をご覧ください。
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大曲花火大会では、無料・有料含め非常に多くの駐車場を用意してくれており、あわせて19,000台が駐車可能との事です。
しかし人口4万人の地域に、一晩で80万人もの人が押し寄せるため、駐車場は不足しています。
特に、花火大会会場近くにある駐車場は、前日の夕方のうちにほぼ満車状態となり、基本的に開催日の朝には満車になっていることがほとんどです。
大曲花火大会へお車で行く予定の方は、もし都合があうようでしたら前日から前乗りするか、夜中のうちに向かうと良いでしょう。
当日はお昼頃には全ての無料・有料駐車場がほぼ満車になるため、なるべく早め早めの行動をするようにしましょう。
スマホを活用してアクセスしよう!
大曲花火大会当日は、会場周辺が大変混雑します。
行きと帰りの渋滞をできるだけ回避するために、駐車場の満空情報、渋滞情報などが、リアルタイム(30分間隔)で更新される、以下の携帯サイトからの情報を活用することをおすすめします。
会場に近くなったらチェックしてみましょう。
外部リンク 大曲花火アクセスnavi2019
おすすめ無料駐車場4選
大曲花火大会の会場周辺は交通規制がかかり、その規制解除がなんと24:00ですので、それまで出庫もできない駐車場も多くあります。
そこで大仙市では、下記の駐車場でパークアンドライド(会場から少し離れた駐車場を利用し、電車で花火会場に向かってもらう方法)を推奨しています。
当日は増発列車がありますし、交通規制のしがらみがなく、各駐車場はいずれも無料ですので助かりますね。
ここではその4つの駐車場についてご紹介します。
交通規制について
2019年の交通規制図はこちらをご覧ください。
出典;http://www.city.daisen.akita.jp
大曲花火大会当日は、会場周辺の広い範囲に交通規制がかかります。
主な規制場所は、国道105号線・大曲大橋・JR大曲駅周辺・大仙警察署付近など
規制時間は、早いところで前日9:00から行われます。
そして規制解除が24:00という遅い時間ですので、お車で訪れる予定の方はよくご確認の上、お帰りの際は特にご注意ください。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
伝統技術と最新技術が融合し、生み出された迫力の花火の数々。
混雑が大変なことが多い花火大会ですが、大曲の花火が夜空を覆いつくす様子は多くの人々を魅了させ、リピーターが多いことでもその素晴らしさが表れています。
今年最後の夏は旅行も兼ねて、ぜひ一度大曲花火大会へ足を運んでみてはいかがでしょうか。