幻想的な氷と光のお祭り「層雲峡氷瀑まつり(そううんきょうひょうばくまつり)」。
さっぽろ雪祭り、旭川まつりとともに「北海道三大雪祭り」の1つに数えられています。
大自然が作りだす氷像が並ぶ光景はとても神秘的で、驚きと感動でいっぱいのお祭りです!
今回は北海道の上川町で開催される「層雲峡氷瀑まつり」についてご紹介します。
層雲峡氷瀑まつりとは?
出典;http://www.sounkyo.net
層雲峡氷瀑まつりとは、北海道の旭川町の北部「層雲峡」で行われる冬の氷まつりです。
石狩川の河川敷を利用した広さ1万平方mもの会場内に、氷の柱、氷のトンネル、アイスドームなどが展示される、北海道の雄大な大自然の中で行われる氷の祭典です。
白銀に輝く氷の風景が見られるだけでなく、夜になると氷のオブジェがカラフルな照明で彩られ、期間中は花火が打ち上がるなど、氷と光と花火の織りなす一大スペクタルショーを体験できます。
期間中はステージイベントや体験コーナーなどさまざまなイベントも行われ、寒い中でもしっかり満喫することができます。
「北海道三大雪祭り」の1つに数えられる層雲峡氷瀑まつりには、期間中に12万人ほどの観客が訪れ、この季節にしか出会えない神秘な氷の世界を楽しんでいます。
層雲峡氷瀑まつりの歴史
層雲峡氷瀑まつりは、極寒の冬には閑散としていた層雲峡の温泉街を盛り上げるため、1976年(昭和51年)に第1回が行われました。
発案者となった北海道出身の彫刻家である竹中敏洋氏が、氷の造形プロジェクトとして恵庭市の山中に居を構え、立ち木に氷点下の中で水を吹きかけるなど「氷の芸術品」を作る実験を何度も重ね、その製法を確立したといわれています。
そのノウハウのもと温泉街の人たちも一丸となって「樹氷祭り」という名前で行われたのが記念すべき第1回です。
第2回から今の「層雲峡温泉氷瀑まつり」に改名され、寒さの厳しい冬を楽しみに変えるお祭として、その歴史は現在まで受け継がれています。
2021年 層雲峡氷瀑まつりの日程・開催時間など
今年の層雲峡氷瀑まつりは、
1/30(土)~3/14(日)の43日間行われます。
お祭りの簡単な情報をまとめました。
名称 | 層雲峡氷瀑まつり(2020年) |
日程 | 2021年1月30日 (土)~3月14日 (日) |
開催時間 | 17:00~21:30 |
開催場所 | 上川町層雲峡温泉(特設会場) |
料金 | 500円(記念のポストカード・宮崎県高千穂の「釜炒り茶」付き) |
住所 | 北海道上川郡上川町層雲峡 |
お問合せ | 01658-5-3350(層雲峡観光協会) |
公式HP | https://sounkyo.net/hyoubaku/ |
駐車場 | あり(収容台数:約200台/無料 ) |
▼会場の地図はこちらです。
いつ行くのがおすすめ?
北海道内でも唯一のロングラン開催となっており、これだけ長い期間設けられていると、予定のない休日にふらりと行くこともできるので、とても立ち寄りやすいのが魅力です。
しかしその年の天候状況や気温によって開催期間が変わる場合もありますので、行く計画をたてるなら「2月中」がおすすめです。
特に2月上旬頃の層雲峡は最も極寒のため、青く透き通った美しい氷の作品群を見ることができます。
3月に入ると氷が解けて、中に入られない雪像も出てきますので注意が必要です。
吹雪・雨天時の場合は?
悪天候の場合は中止です。また天候によっては花火のみ中止になるなど、予定の変更もあります。
その場合は層雲峡観光協会のHPにてお知らせしてくれるそうですので、お天気によってお出かけ前にチェックしてみて下さい。
層雲峡氷瀑まつりの会場マップ
会場は、層雲峡温泉街のすぐ下を流れる石狩川の河川敷です。
2021年の層雲峡氷瀑まつりの会場案内図はこちらをご覧ください。
出典;http://www.sounkyo.net
画像クリックで拡大します
名称 | 内容 |
①デジタルアート | 子どもに人気!人のアクションに反応して変化する「インタラクティブアート」。雪に投影されるさまざまな映像を、体を動かしながら楽しめます。 |
②休憩所 | 今年はコロナ感染拡大防止のため、売店は中止して休憩所となります。 |
③記念写真コーナー | 会場入口の写真撮影コーナー。写真を撮ると「極寒証明書」がもらえます。 |
④氷瀑神社 | 氷で作られた神玉が鎮座しています。その神玉にお賽銭が貼りつけば恋愛、金運、受験合格等の御利益があるそうです。 |
⑤展望台 | まつり会場を一望できるビュースポット。花火の時間帯は必見です。 |
⑥メイン氷像 | 2021年は「スイス・ツェルマットの山岳リゾート」をイメージした氷像が制作されています。氷像の中はトンネルになっており、見上げるとつららが水晶の様に見えます。 |
⑦アイスクライミング | 有料でアイスクライミング体験ができます。 |
⑧氷の滑り台体験 | 子供に大人気でしたが、コロナ感染拡大防止のため中止となりました。 |
※今年のステージイベントは、コロナ感染拡大防止のため中止となっています。
層雲峡氷瀑まつりの見どころは?
層雲峡氷瀑まつりの見どころについてご紹介します。
まずは層雲峡氷瀑まつりの雰囲気が分かる動画がありますので、チェックしてみましょう。
幻想的な氷の世界!
出典;https://commons.wikimedia.org
層雲峡氷瀑まつりへ訪れると、会場一面が壮大な氷の世界です!
「氷瀑」とは、氷結した滝のことをいいます。
日本の滝百選にも選ばれた層雲峡の「流星の滝」「銀河の滝」が厳冬期に凍ることが、このお祭りの名前の由来です。
広さ1万平方mにおよぶ河川敷の会場には、石狩川から水を汲み上げ、約2カ月かけて凍らせた樹氷や氷柱、氷像、アイスドーム、氷の滑り台などが所狭しと並んでいます。
展示される氷像は大小合わせて30基ほどにもなり、アトラクションも何もかも氷で作られています。
360度見渡す限りの氷に囲まれるため、まるで異次元の世界に迷い込んだような感覚を味わえることでしょう。
凛と澄んだ大気の中で、北海道の大自然が生んだ芸術を堪能できるのが、層雲峡氷瀑まつりの最大の魅力です。
ライトアップ
出典;http://www.sounkyo.net
日没を迎えるころになると、彫刻のような氷瀑や氷の作品群に、水彩画のような七色の光でライトアップされ、雪国らしいランドスケープとの調和を楽しませてくれます。
静寂なそして漆黒の闇の中に浮びあがる氷の姿は、日中の透明に輝くそれとは趣きが異なり、まるで幻想の世界に迷い込んだ雰囲気に包まれます。
その美しさは「日本夜景遺産」に認定されるほどです。
会場のメイン氷像の中のトンネルには柔らかな光があてられ、天井を見上げればツララがシャンデリアのようにきらめいています。
高さ13メートルの「氷の展望台」の階段をゆっくり登り、頂上から氷瀑まつりの会場を一望してみましょう。
その眺めは最高ですので、日本夜景遺産となった圧巻の風景をぜひ写真に収めてきて下さいね。
冬の花火
出典;https://www.visit-hokkaido.jp
層雲峡氷瀑まつりで多くの人が楽しみにしているのは、毎週土曜日に打ち上げられる「花火」ではないでしょうか。
冬の空は気温が低いためとても澄んでいて、夏以上に花火が鮮やかに美しく見えます。
大小色とりどりの花火が夜空に輝き、その光に浮かび上がる氷の姿はまた格別の美しさです。
また静けさの中にこだまする花火の音が、一層感動を呼びます。
短い時間の打ち上げではありますが、その一瞬のきらめきに忘れられない層雲峡の思い出を刻んでみてはいかがでしょうか。
※悪天候の場合は中止や変更があります。
氷瀑神社で開運
出典;https://ganref.jp
アイスドームの社殿に、氷の神玉がまつられている「氷瀑神社」。
この神玉にお賽銭が貼りつくと、恋愛・金運・勉学運(受験合格等)に御利益があると言われています。
特に受験生にとっては「すべる」を恐れて氷祭りを敬遠しがちですが、お賽銭が落ちなければ「試験にも落ちない」と、人気のお参りスポットになっているそうです。
お参りするコツは、ご神体にお賽銭が貼りつきやすいとても寒い時期と時間を選ぶことだそうです。
もちろん受験生以外にも、たくさんの人が思い思いに願いをこめてお参りしていますので、ぜひ足を運んでみてくださいね。
氷の滑り台体験
出典;出典;http://www.sounkyo.net
子どもに大人気といえば、こちらの氷の滑り台。
氷でできた巨大滑り台を、ゴムチューブに乗って滑ることができます。
風を切って滑走する爽快感は予想以上です!
子どもだけでなく大人も楽しめますので、ぜひここならではの氷のアトラクションをお楽しみくださいね。
氷の酒場
出典;https://www.tabirai.net
土日祝のみ特別営業の「氷の酒場」は毎年大好評のようです。
高砂酒造など地元酒造イチオシの日本酒が熱燗で提供されるほか、氷瀑限定のハイボールなども押さえてあるというお酒好きには立ち寄らずにいられない嬉しい酒場です。
今まで知らなかった素敵な味に出会えそうですね。
限定販売の「酒粕ココア」はお子様にも好評ですので、ぜひ家族みんなで温まってくださいね。
極寒証明書
せっかくこれほど寒いところに来たのですから、『極寒証明書』を記念にもらって帰りましょう。
会場入口すぐの写真撮影コーナーには、その日の気温が表示されたマスコット看板が設置されており、そこで写真を撮ってもらうと「極寒証明書」がゲットできます。
厳しい寒さの思い出は、旅の何よりのお土産になるはずです。
アイスクライミング
凍った壁を登るアイスクライミングが体験ができます。
道具は全てレンタルですので、手ぶらで参加可能。
初心者でも丁寧に教えてもらえますので、気軽に体験できるチャンスです!
層雲峡氷瀑まつりの服装は?
毎年1月下旬から3月下旬まで開催される長い期間のお祭りですが、その期間中の平均気温はマイナス15度といわれおり、最低気温はマイナス30度にもなることがあります。
川も道路も息も凍りつく、まさに氷の世界です。
そのため、お出かけ前には完全なる「防寒対策」をほどこしましょう。
服装
発熱機能のある下着、ウールのセーターの上にインナーダウンやフリース、フード付きの厚手のコートなどの重ね着で調整しましょう。
カイロ
保温効果としては、貼るタイプのカイロが効果的です。
寒さ対策で1番外せない場所は「首の後ろの付け根」です。
襟ぐりの後ろ側上部に貼れば、風邪を予防し、リラックス効果もあります。
マフラーで覆うと保温効果が高まり、さらに効果絶大です。
小物類
耳元を温める「帽子」や「耳あて」も必要です。
「マフラー」「手袋」も忘れずに装着して下さい。
「マスク」は感染症予防だけでなく、口周りの防寒にも役立ちます。
靴
靴は歩きやすく、濡れにくい素材でできたブーツがベストです。
足元はツルツルで滑りやすいですので、転倒防止用としてブーツ等に取り付ける簡易の滑り止めがあるといいでしょう。
持参品
鼻水を惜しみなくかめるようにティッシュペーパーは多めにご持参ください。
マスクの替えも持っておくと安心です。カバンに入れておきましょう。
会場内での防寒対策
出典;https://www.oricon.co.jp
冬の層雲峡は風も強いですので、長い時間屋外で過ごすのは大変だと思います。
観光客の避難小屋でもある「売店・休憩所」には大きなストーブがあり、温かいコーヒーやココア、甘酒なども販売されていますので、冷えた体を温めましょう。
休憩所を出たり入ったりしながら散策することをおすすめします。
あたたかな服装にしっかりと身を包んで、冬ならではの氷瀑まつりを体験しにお出かけしましょう。
アクセス・駐車場について
層雲峡氷瀑まつりへのアクセス方法をご紹介します。
電車の場合
JR「上川駅」で下車します。
そこから道北バス「上川森テラスバスタッチ」から35分「層雲峡温泉」で下車後、徒歩5分です。
車の場合
- 旭川紋別道上川「層雲峡IC」から、国道39号線経由で約25km(約40分)
冬の北海道の道路は非常に滑りやすいため、雪道に慣れていない人にはおすすめできません。
約200台収容できる無料の駐車場(層雲峡公共駐車場)も設けられていますが、毎年すぐに満車になってしまうようです。
お車を利用しようと思っている方は、早めに行動しておく必要があります。
層雲峡公共駐車場
おわりに
氷瀑と雪と氷。それらがライトアップされると神秘的な陰影を生みだし、雪まつりとはまた違う感動を与えてくれます。
極寒ではありますが、それをも楽しめる様々なイベントが用意されていますので、この時期だけの特別な1日になること間違いありません。
層雲峡氷瀑まつりは、大自然の凄さを満喫できる氷の祭典です。
ぜひ当日はあたたかな服装で、冬ならではの氷瀑まつりにお出かけしましょう!