赤ちゃんの健やかな成長と無病息災を願って、相撲の盛んな樅山で開催される「泣き相撲」に参加してみませんか?日程や駐車場、見どころについてもご紹介します!
生子神社の泣き相撲とは?
栃木県鹿沼市・樅山地区に伝わる「生子神社の泣き相撲」は、子どもの健やかな成長を願い、虫祓いの祈りも込められたユニークな相撲行事です。
神社の名「生子」にちなみ、「泣く子は育つ」という言い伝えに基づいて行われるもので、赤ちゃんの健康と無病息災を祈願します。
土俵では、まわし姿をした力自慢の氏子たちが赤ちゃんを抱きかかえ、「よいしょ」の掛け声とともに高々と持ち上げます。
かつては「先に泣いた方が勝ち」とされていましたが、現在ではお祝いの行事であることから勝敗はつけず、「両者をともに勝ち」としています。
この泣き相撲は全国的にも継承される行事のひとつですが、とりわけ「生子神社の泣き相撲」は毎年ニュースでも紹介され、国選択無形民俗文化財、鹿沼市無形民俗文化財にも指定されました。
毎年およそ1,400人の豆力士が参加し、祭りを大いに盛り上げています。
生子神社の泣き相撲の歴史
泣き相撲の起源ははっきりとは分かっていませんが、文久年間(1861~1864年)の頃にはすでに行われていたと伝えられています。
その由来には、次のような逸話が残されています。
かつて生子神社は「樅山明神」と呼ばれていました。
その氏子である与吾衛門の赤子が、年の暮れに亡くなってしまったのです。
深い悲しみに暮れた与吾衛門は、せめて我が子を生き返らせたいと願い、亡骸を神社に背負って運び込み、境内に湧く「おみたらせ」の水で水行を続けました。
すると不思議なことに、三日目にして赤子が息を吹き返したのです。
その泣き声は、境内に響き渡るほど大きなものだったと伝えられています。
願いが叶った与吾衛門は、正月には42種の珍味を42膳供えて感謝を捧げ、秋には子の健やかな成長ぶりを相撲で披露しました。
この出来事をきっかけに、社の名は「樅山明神」から「生子神社」と改められ、やがて安産と子育ての神として厚く信仰されるようになったといわれています。
2025年 生子神社の泣き相撲の日程・開催時間など
今年の生子神社の泣き相撲は、
9/21日(日)に行われます。
お祭りの簡単な情報をまとめました。
生子神社の泣き相撲(2025年) | |
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開催日程 | 2025年9月21日(日) |
開催時間 | 9:00~16:00(受付8:00~) |
開催場所 | 生子神社 |
料金 | 5,000円(要予約) |
住所 | 栃木県鹿沼市樅山町1167 |
お問合せ | 0289-60-6070 鹿沼市観光物産協会(屋台のまち中央公園内) |
公式HP | 鹿沼観光ガイド |
駐車場 | あり(収容台数:約200台/無料 ) |
▼会場となる生子神社の地図はこちらです。
雨天時の場合は?
雨天決行です。過去には大雨の中でも開催された事例がありますので、天候が不安定な際は雨具をご用意ください。
生子神社の泣き相撲の申込方法
生子神社の泣き相撲は、以前は当日の参加もできましたが、現在は「完全予約制」です。
申込みは事前に定められた期間中、2ヶ所の指定の窓口でのみ受け付けています。
定員になり次第終了しますので、お早めのお申し込みをおすすめします。
生子神社の泣き相撲の申込方法 | |
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受付期間 | 【第1次募集】2025年8月2日(土)~4日(月) 【第2次募集】2025年8月5日(火)~9月14日(日) |
受付場所 | 【第1次募集】生子神社駐車場(栃木県鹿沼市樅山町1167) 【第2次募集】屋台のまち中央公園(栃木県鹿沼市銀座1-1870-1) |
受付時間 | 9:00~17:00 |
取組時間・定数 | ① 9:00~10:00(100名) ②10:00~11:00(150名) ③11:00~12:00(150名) ④12:00~14:00(300名) ⑤14:00~16:00(300名) ※取組順は当日の受付順とします。 |
受付時間 | 9:00~17:00 |
参加資格 | 生後6か月位の首の据わった赤ちゃん~3才位まで |
参加料 | 5,000円 |
当日の授与品 | お札、お守り、破魔矢、力餅、手拭い |
お問合せ | 0289-60-6070 鹿沼市観光物産協会(屋台のまち中央公園内) ※電話での予約は不可 |
▼第1次申込受付場所の地図はこちらです。(8月2日~4日)
▼第2次申込受付場所の地図はこちらです。(8月5日~)
生子神社の泣き相撲の見どころは?
生子神社の泣き相撲の見どころをご紹介します。
まずは栃木県の地方紙「下野新聞」が公開している、生子神社の泣き相撲の動画をご覧ください。
泣き笑いの「好取組」
やはり一番の楽しみは、我が子が主役となる晴れ舞台ではないでしょうか。
はちまきを締め、力士姿の凛々しい姿を見ているだけで、自然と笑みがこぼれ、心が温まります。
古くから受け継がれてきたこの伝統行事で、子育ての神様のもと、人生の中でも限られた特別な場に立てることを、とてもありがたく、幸せに感じますね。
泣き相撲に関わる人々は、かつて子どもの無事な成長や蘇生を祈った「おみたらせ」まで列をなし、みそぎで身を清めます。
その後、拝殿での神事を終えると、境内に設けられた立派な土俵を関取衆が取り囲み、清めの塩をまきます。
一方、その周囲には親に抱かれた赤ちゃんたちが続々と集まり、期待に包まれているのです。
やがて、白いまわしを締めた力自慢の男たちが体をほぐしはじめ、行事の威勢のよい呼び声が響き渡ると、東西の力士に抱かれた赤ちゃんが土俵へと登場します!
両側から勢いよく「よいしょ!」の掛け声とともに、子どもを3回頭上へと高く持ち上げます。
この3回にはそれぞれ意味があり、最初は「健やかに育つように」、二度目は「心豊かに育つように」、そして三度目は「家族みんなが健康で安全に過ごせますように」という願いが込められています。
ですから、お子さまが高々と掲げられている間は、その幸せを心から祈ってあげてください。
大きな声で力強く泣く子、泣かずに平然としている子、なぜか笑ってしまう子、終わってからようやく泣き出す子など、場はいつもとてもにぎやかです。
その中で見せる子どもたちの泣き顔や笑顔を、親御さんたちは温かく見守っているのです。
掲げ終わったあとは、行司を中心に赤ちゃんを抱いた力士がご家族の方へ向き直ってくれます。
そのタイミングで手で合図を送り、写真を撮影してください。
当日はぜひカメラをご持参いただき、ご家族の大切な思い出として、そしてお子さまの人生最初の晴れ舞台の記録として、たくさんシャッターを切ってくださいね!
子育ての神さまのご加護が宿る授与品
参加された赤ちゃんには、破魔矢、お守り、お餅、そして赤ちゃんが頭に巻くはちまき等が授与されます。
はちまきも含めて全て宮司さんによって御神徳を祈願された縁起物で、神様の御神威という力が宿ったものです。
お子様の健やかな成長を後押しをしてくれるものですので、ぜひ参拝して大切にお持ちくださいね。
屋台も楽しい!
お祭りといえば、やはり楽しみなのは境内に並ぶ屋台ですね!
生子神社の泣き相撲でも、参道の両脇には色とりどりの屋台が立ち並び、賑やかな雰囲気を盛り上げます。
焼きそばや焼き鳥といった定番の味はもちろん、地元の団体や婦人会の方々が腕によりをかけて地元の特産品を使った料理をふるまってくれるのも大きな魅力です。
香ばしい匂いや湯気に誘われながら、食べ歩きや一杯を楽しめば、自然とお祭り気分が高まっていきます。
さらに注目したいのが、土俵脇にある高台の神楽殿で催されるお囃子「生鼓連」の演奏です。
笛や太鼓の音色が境内に響きわたり、そこに登場するのが愛嬌たっぷりの「ひょっとこ踊り」。
ユーモラスな動きに観客の笑い声が絶えず、会場は一層活気づきます。
その最中、ひょっとこが手にしたザルから駄菓子を配って回るという、子どもたちに大人気の楽しいひとときも!
運よく駄菓子をゲットすれば、思い出に残るお祭り体験になること間違いなしです!
アクセス・駐車場について
生子神社へのアクセス方法をご紹介します。
電車の場合
東武日光線「樅山駅」で下車して下さい。そこから徒歩13分ほどで会場です。
当日は駅から会場への案内板が出ており、空には大きなアドバルーンも上がっています。
そちらを目印に歩いてみてください。
車の場合
東北自動車道 鹿沼I.Cから、国道293号経由で約16分です。(約7.6km)
駐車場は、会場の生子神社正面にある無料駐車場(収容台数200台)を使用します。
周辺道路は大変混み合いますが、順番で必ず停められます。駐車場係員の誘導がありますので、それに従うようにしましょう。
交通規制について
お祭り開催中は、生子神社前道路が一方通行となります(8:00~16:00)
各箇所に案内板が出ていますので、表示に従って通行するようにして下さい。
おわりに
お子様の初の晴れ舞台に、ご家族みんなでお出かけしてみてはいかがでしょうか。
きっと一生忘れられない家族の素敵な思い出になると思います。
ぜひ楽しんで来てくださいね。