地球一周をしてみたい!なんて憧れをもったことはありませんか?
そうすると、地球一周の距離(外周)が何キロあるのか知りたいですね!
それを歩いたら、何時間かかって、何歩になるのか、そんな素朴な疑問にお答えしたいと思います!
地球の形は楕円形?
宇宙から撮った地球の写真なんか見ると、地球って本当に丸いんだな~と思いますよね。
しかしそれは、地表上の大気の層が描いている像です。
実際の地球は丸いですが、「まん丸」ではありません。
わかりやすくいうと「みかん」のような形をしています。
ほんのちょっとだけ赤道のところが膨らんで、北極と南極を通る長さは少し短くなっています。
その理由は、地球は地軸を中心に回って(自転)、さらに太陽の周りも回っている(公転)ので、その遠心力によって赤道方向に膨らんでいるからです。
実際の形は「じゃがいも」や「洋ナシ」って本当?
地球の形は楕円形と一言でいっても、実際の地球は山あり谷ありで、当然でこぼこしています。
そういえばチョモランマは標高8848メートルといますが、それはどこから測った高さなのでしょう?
海面を基準に?でも海は満ち引きしているし、気圧によっても水面の高さは変動しますよね。
そこで平均海面を出し、海面の高さを基準にして計っているのです。
このように平均海面を算出したところ、地球の形はみかんというより、でこぼこした「じゃがいも」や「洋ナシ」のような形になりました。
立体でみるとこのような形です。
これは地表や人工衛星からの精密な計測によって明らかになった姿です。
これを『ジオイド』と呼び、あくまでも仮想的な形状です。
これもまたひとつの地球の形です。
実際、厳密に地球全体をとらえて様々な算出をするには、かなり複雑になってしまいます。
ですのでできるだけ平均に近いように、地球は「みかん」のような楕円形と考えるのです。
つまり大雑把には、地球はみかんのような楕円の形をしているとみなして良いとされています。
地球一周の距離は何キロ?
地球の形は楕円形。
となると、地球一周は何キロあるのでしょう?
楕円形ですので、地球一周の距離は2つあることになります。
赤道の長さと、北極と南極を通る長さです。
赤道の1周の長さ
40,075km
南北に1周の長さ
40,009km
現在、衛星などによって正確な距離が計測されるようになり、若干の端数を見ることができます。
地球はほぼ球体ですが、端数を見ると、確かに楕円の形をしていることがわかりますね!
ですがそれぞれの距離の差は1%にも満たないため、一般的に地球一周は、端数を捨ててキリよく「4万キロメートル」とされています。
地球一周の距離は「4万キロメートル」と覚えておきましょう。
地球一周は誰が測ったの?
出典;https://ja.wikipedia.org
地球一周の距離を初めて計算した人は、古代ギリシャ人「エラトステネス」という人です。
彼はエジプトの数学や天文学などの学者で、図書館の館長でもありました。
このときに計算した地球一周の距離は「およそ46,000km」。
実際より15%ほど大きいものでした。
15%も誤差があるんだったら大した業績じゃないじゃん、と思う人もいるかも知れませんね。
しかし紀元前230年の時代といえば、日本の弥生時代に当たります。
その時代に求めた数値だということを考えれば、かなり近い数値を出しているといえるのではないでしょうか?
というのも、エラトステネスから1500年以上がたち、コロンブスがアメリカ大陸を発見したときは、地球一周の長さは、29,000km程度と考えられていました。
実際の地球よりかなり小さいものと考えられていたのです。
このことから、エラトステネスが求めた地球の大きさが、紀元前230年という時代の技術水準から考えて、いかに正確だったことがわかります。
さらに当時から、すでに地球が丸いことを知っていたそうですから驚きですね!
こういった業績をたたえて、エラトステネスは『測地学の父』と呼ばれています。
エラトステネスによる計算方法は?
エラトステネスはすでに地球は丸いとわかっていました。
そして「夏至」の日に、エジプトのシエネという町に行き、太陽が真上に輝いていることを確認。
それから同日同時刻、そこから925km離れたアレクサンドリアという町で、地面に立てた棒の影を使って太陽の高さ(角度)を調べました。
すると、太陽は7.2度、南に傾いていることを知りました。
そこでこのような計算です。
地球一周の距離
925km×360度÷7.2度=およそ46,000km
ロケットも衛星もない大昔に、1本の棒だけを使って、このような計算で地球の大きさをほぼ導き出したのには驚かされますね!
地球一周を歩いたら何日かかるの?
地球一周のおよそ40,000kmを歩くと、どれくらい時間と日数がかかるのでしょう?
計算してみました。
一般的な歩行速度は、時速5kmです。
単純に計算すると、距離÷速さ=時間ですから、
40,000km÷5km/h=8,000時間
8,000時間=およそ333日
となります。
ただしこれは不眠不休で同じ速度で歩き続けた場合です。
実際には1年以上かかるでしょう。
ただこうやって見てみると、意外と一生かかってもできない距離、というわけでもないような気がしませんか?
ところが、乗り物を一切使わず、徒歩だけで地球を一周するのは、未だ誰も達成していません。
だってほとんど海ですからね!そのツッコミは勘弁してください。
地球一周は何歩になるの?
歩数計をつけて生活している方なら、ちょっと気になる問題かもしれませんね。
ヘルスケアの大手「オムロン」が言うには、一歩の歩幅の平均は「身長×0.45」なのだそうです。
これでいくと、例えば身長170cmの人の歩幅は、大体77cmくらいです。
そこで単純に計算すると、
40,000km=4,000,000,000cm
4,000,000,000cm÷77cm=51,948,052歩
となります。
うーん、ちょっと多すぎて想像できない数字ですね!
ちなみに、男性は1日に平均7,200歩を歩くといわれています。
せっかくですので、この1日平均歩数を基準に、何日で地球一周となるかを計算してみます。
51,948,052歩÷7,200歩=7215日
普通に歩いていれば、人は約19年間で、地球一周できてしまうようです。
やはり世界は広いのですね!
おわりに
私たちの住む地球は、その名の通り、球体ではありますが、人工衛星の技術によってちょっとだけ押しつぶされたような姿をしていることがわかりました。
地球一周の距離がわかったことで、徒歩でいく場合の現実的な日数や歩数を知りたくなる方も多いようです。
地球という壮大な世界の小ネタとして、覚えておくといいかもしれませんね!