年賀状を出していなかったのに、相手から届いてしまった・・・。
喪中はがきを出してない人から、年賀状が届いてしまった・・・。
そんな時、返事はいつまでに出せばいいの?後から送って失礼にならない文例は?
など、さまざまな疑問にお答えします。
年賀状の返事はいつまで出すの?
年賀状を遅れて出す場合は、「松の内」が終わるまでに届くように送りましょう。
松の内は通常1月7日まで、関西では1月15日までです。
ただし、年賀はがきは通常より日数がかかることが多く、元日以降に出した年賀はがきは最低2日後、遠方ですと5日くらいかかる場合があります。
ですので、できるだけ早めに出すことをおすすめします。
また、近所のポストではなく、集配も行っている比較的規模の大きな郵便局に直接持って行くと時間が短縮でき、多少早く着く場合もあります。
松の内を過ぎてしまったら
年明けのお正月は忙しくて、今から出しても間に合わない・・・。
そんなときは、「寒中見舞い」として返事を出すようにしましょう。
「寒中見舞い」とは、年賀状の代わりに出す「季節の挨拶状」です。
この場合は年賀はがきで出すのはNGです。
通常の郵便はがき、または寒中見舞い用のはがきで出しましょう。
寒中見舞いの時期としては「1月6日~2月4日頃」がベストです。
遅れた場合の年賀状の手順
出してない相手から届いた場合の、年賀状の書き方のポイントや注意点を解説します。
はがきで返信する
せっかく年賀状をいただいた時は、はがきで返事を出すのが礼儀です。
たとえ友人相手とはいっても、手間と思いが込められた年賀状をくれた相手に、メールやLINEで返事を済ますのはやめましょう。
年賀状をくれた相手にはサッと返事を書いて送ってしまった方が、色々考えずに済みますね。
年賀はがきが無い場合
「年賀状が手元に余っていない」
「近くのお店でも売り切れていた」
そんな場合は、通常の郵便はがきに赤字で「年賀」と書けば、年賀状と同じ扱いになります。
このように、切手部分の下に赤字で記入してください。
縦に書くのが一般的です。
これをするだけで年賀状と同じ扱いになります。
また、昔の郵便はがきを使う場合は、郵便料金が違っていることがありますので、最新の郵便料金をご確認ください。
不足していれば表の余白に不足分の切手を貼りましょう!
「元旦」とは書かない
年賀状の文末には、「元旦」と書くことが多いですね。
しかし元旦とは1月1日の朝を意味する言葉ですので、遅れて出す場合には使いません。
その代わりの言葉として「1月吉日」とお書きください。
お詫びの文を添える
遅れて年賀状を出すわけですから、遅れたことを詫びる一言を書き添えるようにしましょう。
遅れた理由を言及する必要はありませんが、書き添える場合は言い訳がましくならないようサラリと書きます。
年賀状をいただいた感謝の言葉もあるとなお良いでしょう。
その文例は、次の項でご紹介します。
相手別!遅れた年賀状の返信文例
遅れてしまった場合の年賀状の返信文例をご紹介します。
上司や目上の人へ
目上の人の年賀状は、まず新年の祝いの言葉、年賀状へのお礼、遅れたお詫び、そして旧年のお世話やお礼、相手方の健勝を祈り、今後の指導や力添えを頼みます。
文例1
謹んで新春のお喜びを申し上げます。
早々に年賀状を頂きながら、ご挨拶が遅れまして申し訳ございません。
昨年中は一方ならぬご厚情とお力添えを賜りまして、誠にありがとうございます。
本年もなおいっそうのご指導のほど、宜しくお願い申し上げます。
令和〇〇年 一月吉日
文例2
明けましておめでとうございます。
お心のこもった年賀状を頂き、誠にありがとうございました。
年末の慌ただしさにまぎれご挨拶が遅れましたことをお詫び申し上げます。
日頃の親身なご指導に深く感謝申し上げますとともに、本年もご期待に添えるよう精進いたす所存です。
本年もよろしくご指導ご鞭撻くださいますよう お願い申し上げます。
令和〇〇年 一月吉日
文例3
新年おめでとうございます。
早々とご丁寧な年賀状をいただきまして恐縮に存じます。
年末より帰省しておりましたため新年の御挨拶が遅れましたこと、心よりお詫び申し上げます。
旧年中は公私にわたり、大変お世話になりました。
本年も変わらぬご指導を賜りますようどうぞ宜しくお願いいたします。
ご家族の皆様のご多幸を心からお祈り申し上げます。
令和〇〇年 一月吉日
文例5
謹賀新年
早々にお年賀状をいただき、誠にありがとうございました。
年末より実家の手伝いで帰省していましたもので、遅ればせながらご挨拶申し上げます。
お健やかに新年をお迎えになられましたご様子、なによりと存じます。
我が家も皆元気で越年いたしました。
本年も変わらぬご交誼のほど、どうぞ宜しくお願い申し上げます。
令和〇〇年 一月吉日
同僚や友人へ
同僚や友人への遅れた年賀状は、まず新年の祝いの言葉、年賀状へのお礼、遅れたお詫び、そして旧年のお世話やお礼などは基本です。
また自分の近況も交え、年賀状の感想など、相手との関係性を考慮しながら少しカジュアルに書くと好印象です。
文例1
明けましておめでとうございます。
心のこもった素敵な年賀状をありがとうございます。そして遅れてごめんなさい。
旧年中は職場でお世話になりました。
また息抜きしたいときはいつでも誘ってください。
今年はお互い忙しくなりますが、変わらぬお付き合いをよろしくお願いします。
文例2
明けましておめでとうございます。
新年早々のうれしいお便り、ありがとうございます。
年末も仕事続きで筆をとる暇もなく、年賀状が遅れてごめんなさい。
ようやく仕事から解放され、今はほろ酔い気分で書いています。
今年は久しぶりにお会いできるといいですね。
再開できる日を楽しみにしています。
文例3
明けましておめでとうございます。
素敵な年賀状をありがとうございました。
本当に久しぶりでしたからとても驚いてしまいました。
なんだかとても嬉しく、懐かしい気持ちになりました。
こちらは日々変わりなく過ごしています。またぜひお会いしたいですね。
本年もよろしくお願い申し上げます。
「寒中見舞い」での返信文例
松の内を過ぎてしまった場合の、寒中見舞いでの返信文例をご紹介します。
文例1
寒中お見舞い申し上げます。
寒さ厳しき折ではございますが、皆様にはお変わりなくお過ごしのことと存じます。
おかげさまで、私ども家族一同は元気に過ごしております。
新年にはご丁寧な賀状をありがとうございました。
暮れから妻の出産にとりまぎれて、ご挨拶が遅れまして申し訳ございませんでした。
寒さますます厳しき折柄、どうぞご自愛ください。
令和〇〇年 大寒
文例2
寒中お見舞い申し上げます。
例年になく厳しい冷え込みが続いておりますが、皆様におかれましてはお変わりなくお過ごしとのこと、心よりお喜び申し上げます。
おかげさまで、私ども家族一同は元気に暮らしております。
新春のご祝詞を頂きながら、ご挨拶が遅れまして申し訳ございませんでした。
今年も変わらぬお付きあいのほど、どうぞよろしくお願いします。
令和〇〇年 一月吉日
文例3
寒中お見舞い申し上げます。
新年のお年賀状をいただきながらも、ご挨拶もせず失礼いたしました。
皆さまお変わりなく良いお年を迎えられましたご様子、心からお喜び申し上げます。
私どもも皆元気にして過ごしております。
寒い日が続きますので風邪など召されませぬよう、どうぞご自愛くださいませ。
本年も何卒よろしくお願い申し上げます。
令和〇〇年 睦月
喪中の時に年賀状が届いたら
事前に喪中はがきを出していたけど、出していない人から年賀状が届いてしまった・・というケースはよくあります。
そこで、喪中の場合は年賀状での返信ができないため、「寒中見舞い」を出しましょう。
出す時期
この場合は、早く出してはいけません。
「寒中見舞い」ですので、松の内(1月7日、関西では15日)が過ぎてから送るのが原則です。
ただし遅過ぎてもよくありませんので、「1月6日(関西では14日)あたり」に出すのがベストです。
書き方のポイント
喪中ですので、この場合は年賀の「賀」という言葉はおめでたい言葉なのでNGです。
「年賀状」→「お年始状」といった表現に換えましょう。
「おめでとう」「お喜び」などの表現もNGです。
そして喪中はがきを出していなっかたことを詫びる一言も添えましょう。
句読点はつけない慣習の名残がありますが、現代においてはどちらでも構いません。
その文例を、以下にご紹介します。
文例1
寒中お見舞い申し上げます。
新年にはご丁寧なお年始状をありがとうございました。
昨年11月に父が永眠し、年頭のご挨拶を控えさせていただきました。
ご連絡が行き届かず誠に失礼いたしました。
今年も変わらぬお付きあいのほど、どうぞよろしくお願いします。
令和〇〇年 一月
文例2
寒中お伺い申し上げます。
ご丁寧なお年始状をいただき、誠にありがとうございました。
亡き父の喪中のため、新年のご挨拶を控えさせていただきました。
昨年中にお知らせすべきところ、年を越してしまいましたご無礼を深謝いたします。
寒い日が続きますが風邪など召されませぬようお気を付けください。
令和〇〇年 一月○日
故人に年賀状が届いてしまったときの文例
寒中お見舞い申し上げます。
年頭のご挨拶を頂き、誠にありがとうございました。
父は〇月〇日に他界いたしました。旧年中にお知らせ申し上げるべきところ、年を越してしまいましたご無礼を、どうかお許し願います。
故人が生前に賜りましたご厚情に深謝申し上げますとともに、この厳寒の折柄、皆様のご健康とご多幸をお祈り申し上げます。
令和〇〇年 一月
まとめ
年賀状を送っていない相手から届いてしまった場合でも、早めの対応とマナーを守ることで、相手にしっかりと気持ちが伝わります。
そしてすぐに住所録に追加し、来年はこちらからも出せるように準備しておきましょう。
遅れてしまった場合はどのように対応すべきか、どのような行為がマナー違反になるかを知っておくと安心ですね。
心穏やかな一年のスタートとなるよう、年賀状や寒中見舞いのを準備しておきましょう。