年度末にやってくる送別会で「挨拶」を頼まれてしまうことがありますよね。
一体何を話せばいいのかな・・・と悩む人も多いのではないでしょうか?
素敵な挨拶ができると、見送られる側に喜んでもらえるだけでなく、会社内の自分の評価もアップするかもしれませんね!
送別会の流れや、退職ケース別の挨拶の例文をご紹介したいと思います。
送別会の挨拶とは?
年度末になると「送別会」がありますね。
そこで、退職や転職をする上司・部下・同僚に向けて贈る激励の言葉が、送別会の挨拶です。
挨拶の内容は、人物の紹介・思い出・感謝・激励の言葉を述べるような流れで、1~3分間ほど話す感じで大丈夫です。
緊張するかもしれませんが、お酒の場ですので、ちょっと砕けた話をしても大丈夫ですよ!
送別会の流れは?いつ挨拶するの?
送別会の流れはどのようになっているのでしょうか?
一般的な流れをご紹介します。
開会のことば | 幹事が行う挨拶。 |
乾杯の挨拶 | 参加者の中で一番上の役職の人による乾杯。 |
食事・歓談 | しばしの会食・歓談タイム |
送る側の挨拶 | 送る側からの挨拶。 (地位の高い順、年齢順から) |
贈呈 | 花束やプレゼントの贈呈。 |
送られる側の挨拶 | 退職・転職する人の挨拶。 |
締めの挨拶 | 参加者の中で二番目の役職の人による挨拶。 一本締め・万歳三唱など。 |
閉会のことば | 幹事による閉会の挨拶。 |
「送る側の挨拶」と「贈呈」が前後する場合もあります。
送る側の挨拶をするのは、主役がお世話になった上司・部下・同僚など、2人程度です。
送別会の送る側の挨拶のポイントは?
送別会で送られる方といえば、退職・転職・栄転・寿退社などあると思います。
しかしいずれも基本的に、これまでの感謝の気持ちと、新たな門出のエールを贈る言葉を述べます。
お酒も入る席ですので、あまり堅苦しい言葉はいりません。
送られる人の人柄がよくわかる思い出など、リアルに感じられるような挨拶が好印象です。
以下でご紹介する例文に、いくつかのエピソードを付け足して、1~3分以内で終わるように作成してみましょう。
挨拶例文【定年退職の場合】
しめっぽい雰囲気にならないように気をつかいましょう。
勤続年数が長いので、昔の思い出話をすると喜んでもらえます。
会社への貢献エピソードを入れてあげましょう。
定年退職者へ送る挨拶文の流れはこのようなものです。
- 祝福の言葉
- 主役との思い出
- 主役の人柄
- 感謝・激励の言葉
①~④の順番に文章を作ってみましょう。
- ◯◯さん、このたびはご定年ならびにご勇退、誠におめでとうございます。
- ◯◯さんには、私が新入社員のころから社会人のいろはをいつも温かく、ときに厳しくご指導くださいました。
立ち上げ1年目で私がミスを重ねてしまったとき、○○さんが飲みに誘ってくださったこと、今も懐かしく思い出します。 - そのときに「失敗も成長の過程だ」と、またチャレンジする機会をたくさん与えてくださいました。
あの時の◯◯さんの一言が今でも私の心の中にあります。
◯◯さんから学んだことは、これからの私にとってかけがえのない財産です。 - これまでご指導いただいたご恩は、次にチームに入ってくる新人に返していきたいと思っています。
今もまだまだ◯◯さんの足元には及びませんが、残してくださった数々の功績に負けないよう、チームでがんばってまいります。
◯◯さんのご健勝とご多幸をお祈りしております。
長い間、本当にありがとうございました。
挨拶例文【中途退職(転職・独立など)の場合】
中途退職の送別会は、公式ではなく、有志が集まった内輪の会になることが多いですね。
自分で決断をし、新しい道に踏み出す中途退職者には、「送別」というよりは、「新しい道への門出の激励」が主体となります。
送られる側が新天地で奮起できるような、力強く温かいメッセージを届けましょう。
こちらを文章に入れましょう。
- 祝福の言葉
- 主役の人柄
- 主役との思い出
- 感謝・激励の言葉
- ◯◯さん、◯◯年間お疲れ様でした。
そして、この度は◯◯社への転職、本当におめでとう! - ◯◯さんとは、同期で入社しました。
◯◯さんはとにかくスタートダッシュが早く、堅実で丁寧に仕事をやり遂げる姿に、「自分も負けていられない」「頑張ろう」という気持ちになりました。 - 私がA社の契約を流してしまったとき、一番親身に話を聞いてくれたのは◯◯さんでした。
二人で遅くまで仕事について語り合ったことは良い思い出であり、私の一生の財産です。 - これから一緒に仕事ができなくなるのは寂しいですが、次の職場でも、彼はトップの地位を勝ち取るのではないかと確信しています。
活躍を楽しみにしています。
◯◯さん、お疲れ様です。本当にありがとうございました。
挨拶例文【転勤・異動の場合】
転勤や異動の場合、スピーチでは「ご栄転(今までより良い地位に移ること)」という言葉を使います。
今までの功績や感謝を伝える言葉に加え、新天地での活躍を祈る言葉を盛り込むのがポイントです。
こちらを文章に入れましょう。
- 祝福の言葉
- 主役の人柄
- 主役との思い出
- 感謝・激励の言葉
- ◯◯さん、ご栄転おめでとうございます。
◯◯さんには今まで、公私にわたり大変お世話になりました。 - 初めて一緒に仕事をさせていただいたのは、△△プロジェクトのときです。
その彼の仕事ぶりは勉強になることばかりで、仕事は大変だったものの、刺激的で楽しくもありました。 - 私が仕事でミスしたときには飲みに誘っていただき、長い時間励ましてくださいました。
今、私がここにあるのは、◯◯さんのおかげだと思っています。 - この◯◯年間、ご指導頂きまして本当にありがとうございました。
これからは教えて頂いたことを活かし、日々の業務に励みたいと思います。
◯◯支店に行かれましても、お元気でご活躍ください。
挨拶例文【寿退社の場合】
結婚や出産による退職は、いわゆる自己都合の退職です。
昔と違って今は、女性に対して、結婚や出産について大勢の前で詳しく触れるスピーチは避けたほうが良い傾向にあります。
お祝いの気持ちをわざわざ送別会の場で伝える必要はありませんが、自然に軽く触れる程度の挨拶にしておきましょう。
こちらを文章に入れて作成してみて下さい。
- 祝福の言葉
- 主役の人柄
- 主役との思い出
- 感謝・激励の言葉
- ◯◯さん、◯◯年間お疲れ様でした。
そして、ご結婚おめでとうございます。 - 女性が少ない部署にもかかわらず、男性社員の中に交じっても負けないくらいのパワフルさで、いつも頼りになる存在でした。
- ◯◯さんと一緒に仕事をしてきた日々を振り返ると、一つ一つが大切な思い出となっています。
仕事の細やかさと取引先への気配りは、やはり◯◯さんしかできないことだと実感しています。
◯◯さんと一緒に仕事ができなくなると思うと寂しいですが、おめでたいお話ですので涙をぐっとこらえることにします。 - 料理上手な◯◯さんですから、きっと幸せな家庭を築くことと思います。
今まで本当にありがとうございました。
◯◯さんの新しい人生のスタートを心から祝福し、応援しています。
おわりに
今回ご紹介した例文を参考に、1つエピソード付け足すイメージで文章を考えてみましょう。
伝えたい思いがたくさんあっても長くならないよう、「簡潔」にまとめるのが好印象です。
文章ができたら何度か練習しておくなど、本番前にしっかり準備しておくと安心ですね。
これまでの功績をたたえ、感謝の気持ちを伝えて、新たな生活のスタートを気持ちよく踏み出してもらいましょう。